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本能を離れた代償とは?
こんにちは。
東京都中野区にある哲学堂鍼灸院 院長の井上です。
前回は、
腸脳相関と呼ばれる腸と脳の密接な関係について生命体の内臓の進化と脳や脊髄神経の成り立ちからお話ししました。
そして、
人間は、本能を制限して、自分の意思で行動をコントロールすることで、文化や社会を形成することが出来たのですが、
その反面、
自らの意思で行動をコントロールしたことにより、生命体にとっての『食』が大きな影響を受けてしまったという所までお話ししました。
そもそも、
生命体に初めて出来た内臓が『腸』だったことからも分かるように、生命体にとって最も重要なことは、その時代の地球の一部を体内に摂り入れ、自らの身体を地球の一部として再構築しながら生命を維持することです。
そういった意味では、マクロビオティックで言われている
『身土不二』
(人間は生まれた土地の環境と一体であるから、その土地の旬のものを食べることで、体のバランスがとれる)
という考え方や
『一物全体』
(一つの食材は丸ごとでバランスがとれており、皮や葉、根なども含めてすべてをいただくのが良いという考え)
という考え方は、生命にとっての『食』の本質と通じるものがあると思います。
中国医学で言われている『医食同源』の考え方が生まれた背景も、『食』とは地球の一部を摂り入れて自らの身体と地球との一体性を保つという本質が由来となっていると考えられます。
そもそも、
生命体の原初である単細胞生物では、細胞膜の外から摂り入れた物質を消化吸収し、自らを再構築する『代謝』活動そのものが、イコール(=)運動でした。
そして、
生命体が進化すると、食事をするためには食べ物を獲ること(=運動)が必要になり、運動に必要なエネルギーを代謝で作り出すという形になりました。
いずれにしろ、
代謝が作り出すエネルギー量と運動で消費するエネルギー量が等しい『代謝量=運動量』という状況を本能によってコントロールしていました。
しかし、
人間は本能ではなく、自らの意思で、食べ物の質や量、運動の有無などを恣意的に決めてしまった結果、社会が豊かになるにつれ、『代謝量=運動量』のバランスが崩れ『代謝量>運動量』となってしまい、気付かないうちに内臓に負担をかけてしまうなどの現実に直面することになってしまいました。
更に、
生産技術が向上するにつれ、『塩』や『醤油』などのように発酵や結晶化が必要なために、本来は、出来上がるまでに時間や手間がかかるものが、化学的な操作を導入することで、少ない手間で短時間に大量に作り出せるようになりました。
しかし、
そうして作られた塩や醤油は人間の身体に悪影響を及ぼす物となってしまいました。
一体、化学的な操作を加えるとどんな問題が出てくるのでしょうか?
次回に続きます・・・
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