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「1/10Fukushimaをきいてみる福島ツアーのレポート
おはようございます!
「1/20 Fukushimaをきいてみる」シリーズ監督の古波津陽です。
今号はメルマガ#68をお届けします。
1月25日〜26日に開催された「『映画「1/10Fukushimaをきいてみる』の古波津監督とめぐる旅
ホープツーリズムモニターツアー」が無事終了。充実した時間となりました。
今号ではどんな内容のツアーだったのかをレポートしますね。
次回の募集があった時の参考に。。。
最初に映画を撮り始めたとき、誰がこのような形で旅が実現することを想像したでしょうか。
毎回、福島で取材した後に、佐藤みゆきさんと「我々だけで話を聞くのはもったいない」と話していましたが、
今回は「映画」と「リアルな語り」を大勢の方と共有できる旅が実現しました。
これは、映画が貢献できる新しい形かもしれません。
昨年、灘高校・池田拓也先生のご縁で福島県のホープツーリズム公式アンバサダーとなり、
今回は福島県観光物産交流協会さんの主催で30名のお客さまとともに浜通りを巡りました。
道中では八巻久美さんのガイドに加えて、佐藤みゆきさんとともに思いつくことを質問しながら、
様々な風景と向き合いました。
【1日目】
中間貯蔵施設では、放射線量と自分の関わりを考える入口に。
施設内は、除染・廃棄・処理・保管の過程で積み重ねられた膨大な作業の痕跡が、
ほとんど見えなくなる段階に来ていました。広大な敷地といった印象。
夕方、松川浦のいさみやさんで映画『1/10 Fukushimaをきいてみる2023』を上映。
立派な上映環境を作ってくださり、感謝しかありません。
上映後、管野忍さんとのトーク。
漁港の様子や、宿でお魚を出せなかった時期からの変遷、海水浴場の変化を語っていただきました。
そして、カレイやタコを自分の手で串に刺して焼く浜焼きを、皆で堪能。
忍さんのお話を聞いた後だと、地元の魚を浜で食べるありがたさがひとしお。
4軒の旅館からなる「若旦那衆」が盛り上げてくださいました。
【2日目】
大平山霊園から請戸小学校を見る。
3月11日の避難を想像し、「初動の避難経路の重要性」と
「『災害が起きたら』をいかに頻繁に考えるか」の大切さを再認識。
請戸小学校は福島県唯一の震災遺構。こうした場所が残されていることに感謝しながら、静かに向き合いました。
會澤高圧コンクリート RDMセンターでは、2023年版の映画で反響を呼んだ最先端テクノロジーを目の当たりにし、
参加者の皆さんの目からウロコがボロボロ。
未来の福島、エネルギーのこれからを考える時間になりました。
その後、道の駅浪江で昼食をとり、木村紀夫さんのお話を伺いました。
避難こと、エネルギーのこと、中間貯蔵施設のこと。
今まで巡ってきた景色を違う角度から捉え直すような、鋭く考えさせられるお話の連続。
これがツアー終盤、モヤモヤが最高潮に達する濃密な時間。
皆さんのグループセッションと共有の時間もやはりモヤモヤの渦。
言語化するのが難しいタイミングでツアーが終わるところも、この旅の設計としてはすごいところ。
帰路とその後もモヤモヤして下さいと。
福島県観光物産交流協会さんの素晴らしい誘導に感謝です。
また、今回ご興味持ってくださり、残念ながら定員いっぱいでご参加いただけなかった方からもたくさんメッセージいただきました。
映画を入口に、リアルな福島へ誘うツアーを今後も様々な形で貢献できればと思います。
引き続き、一緒に考えていきましょう。
ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!