mail magazine backnumber
メールマガジン バックナンバー
【おせっかいFP通信】#15 東京では死ねない⁈
【東京では死ねない⁈】
セカンドライフを楽しく楽(らく)にする!
おせっかいFPのセカンドライフ楽活指南
FPライフ・4Cの入原です。
いつもメールマガジンをお読みくださり、誠にありがとうございます。
突然ですが、皆さんはご自分のお住いの火葬料金がいくらかご存じでしょうか?
9月16日にテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」で東京23区の火葬料金が高騰していることを特集しました。
スタジオでは、今年2月に父を亡くした50代女性の「絶対に必要な火葬がこんなに高いのはおかしい。もう東京では死ねない⁈」
など利用者の声を紹介していました。
【東京都23区の火葬料金が高い理由とは?】
東京都23区が高いのは、税金が投入されていないことが原因です。
<火葬料金の比較>
1位:東京23区 90,000円
2位:那覇市 25,000円
3位:横浜市 12,000円
4位:千葉市 6,000円
5位:津市 4,000円
札幌市 無料
新潟市 無料
都市でも
府中市、立川市は無料
公営と民営の違い
東京都23区内には9ヶ所の火葬場がありますが、そのうち7ヶ所は民営で、2ヶ所は公営です。一方、23区以外の地域ではほとんどが自治体運営の公営火葬場です。
公営火葬場の特徴
公営火葬場は自治体の税金で運営されているため、住民は無料または低料金で利用できます。多くの公営火葬場では、数千円から高くても2万円程度で火葬が可能です。
民営火葬場の特徴
民営火葬場は税金が投入されていないため、運営費用を利用者からの料金で賄う必要があります。そのため、料金が高くなります。
料金の上昇
さらに、東京都23区内の民営火葬場の一部は中国の企業が運営しており、2021年以降、料金が1.5倍に上昇しています。
このように、税金の投入の有無や運営形態の違いが、東京都23区の火葬料金が高い理由です。
私事ですが、今年6月に母を亡くしお葬式を取り仕切りました。市役所に死亡届を出し、火葬許可証を貰うなど一連の手続きをしましたが、火葬料金のことは気にとめていませんでした。「無料」だと思い込んでいたのです。
私の住んでいる東京都昭島市の火葬料金について改めて調べてみると、昭島市・立川市・国立市の三市で、火葬事業を運営していて無料でした。立川市にある火葬場を使用しています。
【東京23区に民営が多いのは歴史的背景がある】
日本の火葬率はほぼ100%で、明治以降に都市部で広がり、昭和以降に地方にも普及しました。
明治時代、東京に人口が集中し、埋葬スペースの問題や伝染病予防のため、火葬場が都市部で普及。これを民間企業が運営しました。
他の地域では自治体が民間の火葬場を統合して公営火葬場を整備しましたが、東京では新設が難しく、住民の反対運動もありました。
そのため、火葬場の新設には公園などの公共サービスを組み込む必要があり、都市計画が長期化する傾向があります。
【まとめ】
① 東京都23区が高いのは、税金が投入されていないことが原因
② 東京23区に民営が多いのは歴史的背景がある
火葬料に関して事前に知る機会というのはあまり無いと思います。
実際にそういう場に遭遇したとしても、「この料金です」って言われたら「そういうものなんですね」で済んでいたと思います。比較することがなかったからです。
終活の一つとして、お住いの自治体の「火葬料」を調べてみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。