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【in-transition】整いの弁証法⑧ 現代日本人のテーゼ「縄文人」



LITRAメールマガジン

【in-transition】読者の皆さま、

いつもお読み頂き、ありがとうございます。

合同会社LITRA代表の加藤亮介です。


前回のメルマガでは、

日本の文化は異質なものを取り入れ、

それらを在来のものと融合させることで、

独自の発展をしてきたことを見てきました。

そして、「和」という日本人独自の精神性が、

弁証法的な「ジンテーゼ」であるという

気づきを得ることができました。


今回から複数回に渡って、

そんな日本文化を継承してきた

「日本人」そのものを弁証法の視点で

捉えていきたいと思います。

今回は、日本人の基層である

縄文人というテーゼを見ていきます。


先日、NHK BSの番組「フロンティア」で

「日本人とは何者なのか?」

というテーマで、

日本人の起源についての

最新の研究結果が紹介されました。

下のリンクからダイジェストを

Youtubeでもご覧いただけます。


「日本人とは何者なのか?」(ダイジェスト版)


下の図はこの番組で紹介された

現代の東アジアで暮らす人たちの

DNAの近さを示しています。




日本の周辺諸国で暮らす人たちのDNAが

直線状に分布しています。

つまり地理的に近いところでの混血が

進んでいったことが分かります。


ところが、黄色で示された

東京で暮らす現代日本人のDNAだけ

離れた位置にあります。

なぜ離れているのか?


それは左上に赤で示された

縄文人のDNAの影響なんです。

東京で暮らす現代日本人は、

DNAのうち一割程度が

縄文人由来なのですが、

これが現代日本人が、

周辺諸国のアジアの人たちの

連続的なDNAの分布から

外れている理由なのです。


アフリカでホモサピエンスが誕生して、

人類は様々なルートで

東に向かって旅をしてきました。

縄文人のDNAが大陸の人々には

共有されていないことから、

縄文人は独自のルートで、

かつ最初に日本列島に辿り着いた人々

だということが分かったのです。


真っ先に日本列島に辿り着いた彼らは

とてもフロンティアスピリットを

持っていた人々だったのだろうと

ぼくは想像しています。

そんな縄文人たちが

なぜ旅を終え、

日本列島に定住したのでしょうか?


ぼくはサラリーマン時代、

しばしば海外出張に行っていました。

飛行機から陸地を見ると、

地球は結構荒涼としているなと

思ったものでした。

緑が少なく、

土や岩がむき出しの土地が多かった。

でも、日本の上空に来ると、

地上の様子が変わります。

大きな都市のそばにも田んぼが広がり、

太陽に当たった水面がキラキラ光ります。

山から川が流れ、緑が広がり、

海に囲まれた豊かな自然が広がっています。


きっと縄文の人々にとっても、

この日本列島は

地上の楽園だったのでしょう。

だから長い旅を終え、

この地に定住したのだと思います。


そんな彼らがテーゼとなり、

わたしたち現代日本人が

形造られていきました。


ぼくは先日、家族と一緒に、

縄文人が生み出した

北海道唯一の国宝の中空土偶、

「茅空(カックウ)」くんを拝みに

函館に行ってきました。

それが下の写真。




旧南茅部町のじゃがいも畑から

見つかった「カックウ」くん。

見つけた農家のお母さんは、

じゃがいもだと思っていたものに

顔がついていてビックリしたとか!


カックウくんは中空土偶といって、

中が空洞になっています。

頭や腕が意図的に壊されており、

欠損していることが

この土偶の永遠性を

意味しているのだそうです。


じっくりと愛でるように眺めていると、

肩と胸が呼吸をしているかのごとく

動いているように感じました。

この土偶自体が

エネルギーを持っているように

とても強い存在感がありました。

ぼくには「カックウ」くんは、

宇宙と交信する

シャーマンのように見えました。


カックウくんのような

優れた造形物を生み出した縄文時代は、

13,000年間続いたと考えられています。

この時代の人々は、

赤い漆や、

遠く新潟の糸魚川から運ばれた

ヒスイの装飾品を纏っていました。

そして特筆すべきなのが、

縄文時代の遺跡からは、

人に危害を与える武器が

見つかっていないこと。

土地の恵みを分け与え合う平和な暮らしを

13,000年にも渡って営んでいたのです。


13,000年ですよ!

太平の徳川時代、260年。

戦後で、80年。

比べ物にならないくらい、

この日本列島は平和な時代があったのです。


日本列島の豊かな自然の恵みを享受し、

芸術性の高い土器や土偶を生み出し、

交易をして手に入れたアクセサリーで

おしゃれをしていた人たちが、

この日本列島に暮らしていたんです。


なんかうれしくなりません?

自分たちのご先祖さまが、

そんな素敵な人たちだって。


フロンティアスピリットを

持って日本列島にやってきた

縄文人の祖先。

海に囲まれ、隔離された日本列島で、

14,000年の時間をかけて

平和で豊かな文化を生み出していきました。


そんな縄文人にも

やがてアンチテーゼが訪れます。


今日もここまでお読み頂き、

ありがとうございました!

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