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[写真あり]モノを捨てることから逃げてはいけない理由
モノを捨てるのってとても疲れませんか?決して楽しい作業ではありません笑
なぜかというと、たくさん「決断」をしないといけないからです。まだ使えるモノを捨てるのは罪悪感が生まれます。そして、今の自分の状態と否応なく向き合わなければいけません。
- これは今後使うかどうか?
- やりたいけど時間がないし、今後も時間が取れるのかわからない、、、
- 買ったのに使っていない、、、
- 高かったのに使っていない、、、
- あの人からもらったものだ、、、
- 思い出のものだ、、、
- やりたいと思っていたのにできていない、、、
僕は、持っているものや、住んでいる環境を見ると、その人の価値観や大切にしているもの、優先順位や生活習慣がわかると思っています。
日々の考え方と行動の延長線上に、今の家(事務所、部屋などと読み替えることができます)の状態があります。それに満足なのか、それとも不満足なのか。モノと向き合うことで見えてくることがあるのです。
嫌な感情を感じる大切さ
10年以上前、僕は家中の服をリビング1ヶ所に集めて、服の整理をしたことがあります。その時の写真がこちら。
いま使っている引き出しやクローゼットにある服はもちろん、そのうちに着ようと思っている服や、衣替えでしまっている服も含めてぜーんぶ、家族全員の服をリビングに集めたんですよね。
これ、近藤麻理恵さんの「人生がときめく片づけの魔法」という本を読んで実践したのでした。
で、やってみてどうだったか?
一人でやったので相当しんどかったです😅
ゴミ袋20袋の衣服を捨てました。
かかった時間、実に6時間以上。
モノを捨てる罪悪感もたくさん感じました。
でもね。これやってみていろんな気づきがあり、その後の僕の価値観に大きく影響を与えました。
- そもそもこんなに服を持っていても着れないことに気づいた。
- しまっていて忘れている服があることに気づいた。
- 同じような服をたくさん持っているのに気づいた。
- いつか着ようと思っている服は、ずっと着ないことに気づいた。
- 気に入っていない服は結局着ないことに気づいた。
- もらったもので自分が気に入っていないものは着ないことに気づいた。
- 気に入っている服ばかり着ていることに気づいた。
- 服には寿命があり、ずっと着れるものではないことに気づいた。
- 1シーズンで着まわしている服の枚数はだいたいこれくらいだと気づいた。
- 家全体のバランスから見た場合、服を保管する場所は限られており、その許容量を超える服を持っていたことに気づいた。
この経験から、僕はモノを持つことをすごく慎重に考えるようになりました。
モノを持つ時のマイルールを決める
この経験を経て、僕は自分に服を買う時のルールを課しました。
- 本当に気に入ったものだけを買う、持つ。
- 持ったらそれを使えなくなるまで使い倒す。
- 無料、安い、お得、そういう理由でもお気に入りでないものは持たない。
- 長く使うことを前提に質の良いものを持つ。
- お気に入りでなくなったら捨てる。
- 新しいモノは古いモノを捨てるまで持たない。
- 服には寿命があることを知り、その間に使い切れるだけの総量を守り、その期間使い倒す。
- 服は機能だけで選ばない。気分や自分のエネルギーを高めてくれる、思い出によって暖かな気持ちになるなど様々な側面があることを考慮する。
なぜこんなルールを作ったのかというと、大量の服と向かい合い、嫌な思いをしたからです。あの嫌な経験がなければ、厳重にルールを自分に適用しようと思いませんでしたから。でも、あの苦労をするくらいなら、「持つ時に慎重になる」方がよっぽど楽だと気づいたんです。
そして、モノを持つからには、その寿命を全うさせてあげようと思うようになりました。
僕がやりたいことは「モノを使えなくなるまで使い切ること」だとわかりました。さらに、ただ使い切ればいいのではなく、僕は「お気に入り」のモノを使いたかったのです。モノに愛着を持ちたかったし、モノを使っている間、いい気分でいたいんだと分かりました。そのために、じゃあどうしたら良いのか?それを考えて、僕は自分のことを分析し、こういうルールが必要だとわかりました。
- お気に入りのものならずっと使う。だから気に入ったものだけを持とう。
- 使えなくなるまで使うには、モノの寿命より「飽き」が先に来てしまったら使えるのに使わなくなる。レパートリーを増やしすぎないこと。使い切れる量に収めることが大事。
- 長く使ったほうが結局割安。その使っている間もずっと気分がいい。モノの価値を短期的視野で見ないで長期で考えよう。
モノに現れる自分の価値観に気づく
上記で書いたものはあくまでも僕の価値観だが、読んでいてどう感じた?
きっとあなたは違う価値観を持っているということもあるんじゃないかな?
「お気に入り」とひとくくりで話しているけど、この「お気に入り」の基準はそれこそ人によって千差万別。お金の使い方なんかもここには現れる。そして、人生で何を大切に考えているか、そういうことも現れると僕は思っている。
その価値観には正解、不正解はないんだ。それにまず気づくことが大事なんだ。
でも、こうした漠然としたことは、なかなか言語化することが難しい。なぜなら抽象度が高いから。
けれど、自分の周りにあるモノに向き合って、それを探していくと意外と簡単にわかるような気がしている。だって、モノを買う時、何かしらの判断基準でそれを買っているからね。
ボールペンを買う時、
- 書ければいいという人
- 多少高くても書きやすいものがいいという人
- それを使っていることでセルフイメージが良くなりたいという人
- それを使っていることで周りからよくみられたいという人
- 長く使い続けたいという人
こんないろんな基準がある。100円で買えるボールペンでいいという人もいれば、高級ボールペンがいいという人もいる。全部その人の価値観だ。
こうして、モノを通じて自分の価値観が明確になってくると、僕は自分が何をしたいのかとか、何が好きなのかとか、今自分は満足しているのかとか、そういう大事なことを知ることに繋がると思っている。
何を捨て、何を残すのか?
たかが片付けの話が、なんだ大きな話になってきているがw、僕は片付けって人生を変えると思っている。なぜかと言うと、自分の人生で何をやりたいのか、何をあきらめるあるいはやめるのか、そう言う決断をすることになるから。
そして、決断して、そのように自分の住環境を整えたらさ。捨てる痛みも抱えてさ。今とこれからの自分に何が必要なのか考えるんだ。
そうしたらさ、家はあなたの意思を反映した空間になるんだ。そして、それは居心地がいい空間に決まっている。そうなるように、なんとなく選んでいたものをやめて、真剣に選び直すからだ。
そして、日々、そのモノたちに囲まれて生活した時、無意識に環境から受けるメッセージに僕たちはかなり大きく影響を受けるんだ。
だから真剣に環境整備した方がいいよ。来年、いい年にしたかったら、優先順位を上げてこのことに取り組もう。
「簡単に、無意識に、幸せになる」
これに効果的なことの一つが、住環境の整備だと思うからさ。ぜひ年末に向けてやってみてね。
玉川広志