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顔と口の医学〜その14
皆さんは「脳下垂体」という臓器をご存知ですか。
「脳下垂体」は眉間部の奥にある小指頭大の極めて小さなものです。
しかしその働きは絶大で、ホルモンを介してヒト生命体を統合・制御しています。
これほど重要な臓器が実は「口」と「脳」の合作であることは一般の方々には余り知られていません。
口を内張りする口腔粘膜ですが元々は原始口腔粘膜に由来します。
脳下垂体はこの原始口腔粘膜が
胎生3 1/2週ごろに形成された
ラトゥケ嚢の陥凹部(下垂体腺部)と
原始の内臓脳の底部から下降した突起である
下垂体神経部の
2つが癒合してできたものです。
ラトゥケ嚢は下垂体前葉になり、外呼吸(O2とCO2の転換)及び
腸を介して得る情報(水、栄養、バイ菌、毒物、重金属など)と、
ミトコンドリアの細胞内呼吸を
ホルモン等(他にサイトカイン、生長因子など)で
血流を介して直接制御しています。次回は下垂体後葉について説明しましょう。