2026.08.30
体験することで好奇心を育む
昨日は、放課後等デイサービスでの「夏休みタイム」最終日でした。
この夏、私は体験活動の担当として、子どもたちにさまざまなアートを楽しんでもらいました。
最終日に行ったのは「マーブリング」。日本の伝統的な技法でいう「墨流し」に似た表現です。
バットに水を張り、専用のインクを落とします。

水面に浮かんだインクを、割り箸やマドラーなどでそっと動かして模様を作り、その上に紙を置いて色を写し取ります。
どのような模様ができるかは、紙を持ち上げてみるまで分かりません。
偶然生まれた色や形を楽しめるのが、マーブリングのおもしろさです。
中学校の美術の授業でも定番の技法ですが、やり方は簡単で、小学生から大人まで楽しめるアート体験です。
以前から教育現場では「生きる力を育む」と言われてきました。
AIの登場やデジタル化が進む今だからこそ、美術や音楽などを通して心や感性を育てる「情操教育」の大切さを、あらためて感じます。
自分の目で観て、耳で聴いて、心や身体で感じること。
そうした感性を養うことが、変化の大きな時代の中で、人の気持ちを想像したり、小さな変化に気づいたり、
自分から行動を起こしたりする力につながるのだと思います。

マーブリングでは、自分が意図していなかった色や形が生まれます。
「この模様、雲みたい」
「人の顔に見える」
「呪術廻戦みたい」
そんなふうに、偶然できた模様からさまざまなものを想像することができます。
そして、いろいろな画材や表現に触れることで、
「今度は違う色でやってみたい」
「ほかのものも作ってみたい」
という好奇心が生まれます。
今回の活動が、子どもたちにとって「もっとやってみたい」と思える体験になっていたらうれしいです。
ゲームの世界も、もちろんおもしろいものです。
けれど、水に触れたり、時には手を汚したり、思ったようにできなかったらやり直したりする——。
そんな五感を使ったアナログな体験も、子どもたちの成長には欠かせないのではないでしょうか。
失敗しても、工夫してもう一度やってみる。
思いどおりにならなくても、別の方法を試してみる。
子どもの頃の小さな体験の積み重ねが、大人になって困難に出会ったときにも、
あきらめずにやり直したり、もう一度挑戦したりする力の土台になるのだと思います。
好奇心をもって世の中を見渡してみると、身近なところにも楽しめることがたくさんあります。
これからもさまざまな体験を通して、子どもたちに「やってみたい」「もっと知りたい」と思えるきっかけを伝えていけたらと思います。