【RPGによせて】⑧接触:R.P.G.

はじめましての方も、

いつもましての方も、

おはようございます、こんにちは、こんばんは。

小林桃子です。


いよいよ本日2023年6月9日金曜日、初日です。


今日まで私が読了してきた宮部みゆきさん作品に触れつつ、

今回の舞台とこっそりつながるお話をつづってまいりました。


ついに今回は出演作品『R.P.G.』のお話☆

アールピージーと読みます。

「ロール・プレイング・ゲーム」の略ですね。

調べてみたら、

参加者が各自に割り当てられたキャラクターを操作し、

一般にはお互いに協力し合い、架空の状況下にて与えられる試練を乗り越えて目的達成を目指すゲーム。

とありました。

有名なRPGと言えばやはり『ドラゴン・クエスト』とか『ファイナル・ファンタジー』とかになるのかなぁと思います。


この小説は、これまでに書いているように、

『クロスファイア』の石津刑事と

『模倣犯』の武上刑事が二つの事件の謎に迫るお話です。

2001年に発行された宮部さん初の文庫書下ろし作品です。


分量的にも内容的にも読みやすいお話です。

文庫の裏に書いている説明文に「舞台劇のように、時間と空間を限定した長編原題ミステリ」とあります。


前にも書きましたけど、ミステリの舞台化って難しいんですよ。

でも、この作品は小説を読んでいても一幕ものの舞台を観ているような感じなんですよ。

いや、もちろん、映像としてそれぞれの場面を描くことでより臨場感を出すことはできるんですけど。

そして実際ドラマ化もされているそうです。


事件の真相に迫る中で

必然的に家族のことを考える作品です。

この物語の家族はとても特殊な部分がありますけど、

決して他人事ではない、身近な問題が詰まっていると感じます。

そういうところもすごく宮部さんぽいです。


ミステリなんだけど、それだけで終わらないのが、人間ドラマを描くことに長けている宮部さんならでは。

正直、ミステリとしてよりも私は人間ドラマとしての面をこの作品は重く見ています。

家族って誰しも持っているもので、

そこにある問題は他人事では済まないことが往々にしてありますものね。


私は、出演が決まってからこの作品を読みました。

舞台っぽいけどこれ本当に舞台化するのってどうやるんだろうか?って思いながら読みました。

だからこそ、この上演台本を読んだときに大感動だったんです!!!

こうなるのか!と。

古城さん天才だ!と。

稽古を重ねるうちにどんどんその形が明確になってくる中で、

より感動が大きくなります。


ミステリ好きな私が小学生の頃から大好きな漫画家さんの影響で触れてきた作家さんの作品に

こうして関われる日が来るなんて、思いもしませんでした。

これは奇跡だと思っています。


今まで舞台に関わってこられて良かった!

毎回大切に演じていますが、今回はいつも以上に想いを込めています。


原作を読んでからお越しいただくのも、

全く情報を入れずにお越しいただくのも、

どちらも楽しめると思います。


観劇後、叶うのであれば是非原作と上演台本も読んでほしいです!!!

古城さんの脚本のすごさに驚かれると思います!


演出面では、古城さんの作品によく出てくる「同時他在」の手法もガッツリお楽しみいただけると思います。

「同時他在」、まじで役者泣かせですwww

めっちゃ神経使っています。

自分がしゃべっていないところが特にすごく気遣っています。

いや、しゃべっているところも神経張り巡らせています。

今までこんなにアンテナはりまくっていたことなかったんじゃないかくらい、ピーンとはってます。

きっと楽しんでいただけるはず!


ありがたいことに、この公演は東京だけでなく、地方でも上演させていただけます。

広島を皮切りに、

熊本県宇土市、

長崎市、

福岡市、

宮﨑市、

宮崎県小林市、

鳥取県米子市と7都市で上演いたします。


東京はもちろん、各地でもお客様に誠心誠意作品をお届けします。

劇場でお会いできますように。


さて、作品のお話はここまでですが、次回は私の役に付いて書きます☆

そのお話は少し先になりますが…

どうぞお楽しみに。


ではまた。



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