【RPGによせて】③再会:クロスファイア

はじめましての方も、

いつもましての方も、

おはようございます、こんにちは、こんばんは。

小林桃子です。


この連載記事も3回目です。

よろしければ1回目からお読みいただけたら嬉しいです。


さて、『火車』を読んだ後、若かったからかその重さにかなりやられまして、

しばらく宮部みゆきさん作品から離れていた私でしたが、

ニュースでみた映像化されるという『クロスファイア』に興味が出まして、

久しぶりに宮部作品を手に取りました。


ちょっと話が脱線してしまうんですけど、

私、実はファンタジーが大の苦手なんです。

小さい頃は魔女っ子シリーズと大好きだったんですけど、

なんでしょうね?

いつごろからかファンタジーが苦手になってしまって…

そこに宇宙とかがつくともっと苦手になるという。


だから、演者という仕事を選んでいるのにいまだに

『E.T』も観てないんです。。。

あ、でも人間への興味はありありなので、

苦手ですっ飛ばしていた『ハリーポッター』シリーズは全作鑑賞しました!

その理由は遅ればせながら観た「レオン」で

ゲイリーオールドマンさんが好きになりすぎたから!

その流れで『ダークナイト』シリーズも観ましたし、

人間への愛や興味が私を突き動かします。


前回、小説好きは頭の中で自由に想像しているという話を書きました。

なので、出来るならイメージが固まって想像の翼をなくさないように、

私は映像の前に原作を読みたいんです。

なので、『クロスファイア』は映画を観たいから先に原作を読みたいと読みました。


この『クロスファイア』に出てくる石津ちか子という女刑事さんが、

今回私が出演する『R.P.G.』にも出てきます。

まさかここでこんな風につながるなんて驚きです。


『クロスファイア』は上下巻の作品でしたが、引き込まれてぐいぐい読みました。

それが宮部さんの筆力のすごいところだと思います。

長く感じさせないというか、お話がどんどん深まるので、引き込まれるんですよね。

読後感は寂しいなとか悲しいなと感じたことが残っています。

そして結局小説がすごく興味深くて、映画を観ないままでした。

いや、正確には、金曜ロードショーでやっていたのをちらっと観ましたけど、

小説で満足だったのと、悲しい結末をもう一度味わいたくなかったのかもしれません。


炎というのは、不思議な力がありますよね。

キャンプファイヤーやろうそくの炎を見つめていると、心が穏やかになるし、

かまどの火を見つめていると自分の中に燃える炎を感じたりします。


そんな火を扱った作品で、

小さな着火から

どんどん酸素を取り込んで炎が大きくなって、

沈火する(される)流れが人間のドラマとして描かれています。

本当に宮部さんってすごいなぁと感じます。

人間が描かれているから、引き込まれるんだなぁと。


宮部さんのたくさんの著作の中で多くを読んでいるわけではない私ですが、

読むたびに毎回深く人間と向き合う時間をもらっていると感じます。


次回は『クロスファイア』読了後またしばらくたった後に触れた、

私の大の苦手なファンタジー作品である『ブレイブストーリー』のお話。


ではまた。

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