エルエル通信22号|AIと向き合って自分が見えてきた

エルエル通信 22号|2026年6月26日発行

AIと向き合って自分が見えてきた

今月の一枚

今月の一枚

編集部より

これからエルエル通信では、心動かされたテーマを1つ選んで書いていきます。今月はAI。僕にとってAIとは正直、よくわからない存在だった。変化が激しく、便利なんだろうけど距離を置いて静観してた感じ。最近使うコツがわかってきて、僕にとってこれはとても強い味方だと感じてる。その理由を書いていきたい。

学生の頃、就職活動をした頃からかな。自分というものに向き合って、自分がどんなことを考え、どんな価値観があり、どんなことが好きで何がしたいのか。そういうことを言語化する作業というのをやり始めた。自分というものはよくわからないよね。でも、そのよくわからないモノを言語化するということができると、自分の中に芯ができるような感覚が持てる。自分が信じたいもの、信じているものはこれだとはっきり言えるものがあると、それは自分を支えてくれる。そんな気しません?周りでそういう風にはっきりと自分の意思を伝えることができる、しかも迷いなく。そういう人いませんか?そういう人は間違いなくリーダーですよね。人がついて行く。ついて行きたくなる。だって何かが起きそうだから。

僕は2010年に脱サラして自営業を始めた。当時、全くお金はなかったけど、衝動を抑えられず60万円くらいする自己啓発系の連続講座を受けた。その講座は自営業者や主婦、サラリーマンの方など様々な立場の方50名ほどが参加してた。自分の夢を明確にして、それを実現させるための手法を教えられるようになる講座。そのコミュニティで僕は大勢の人の人生を知ることになる。そして大量の数の人を見て、いろんな才能に触れた。そこで初めて自分のことがよくわかってきた。自分が意識しなくてもできることで、周りの人に褒められる機会があった。多くの才能に触れることで、この分野では絶対にこの人には勝てないなというのもわかった。他人と比較すること、他人と会話することで、自分を客観的に見ることができた貴重な機会だった。

AIと編集の仕事道具

AIとの壁打ちで気づいたこと

AIが広がり始めた当初、ソフトバンクの孫さんが「壁打ち」で使っていると聞いた。僕は初めて聞いた言葉。自分の考えていることについてAIとやりとりしていく。そこで自分の考えをまとめていく。これ、やっている人、今では増えていると思う。僕はこの壁打ちで最近大きな収穫があった。僕はマーケティングにAIを使っていることが多いのだが、僕にとってマーケティングとは「どうやって自分のことや仕事のことを自然に周りの人に知ってもらえるか」という意味合いがある。つまり、事業とは自分が何者で、何をしたくて、なぜそれをしたいのかを周囲の人へできるだけわかりやすく伝える必要がある。自分に向き合う作業をやり続けることになる。そしてそれを「できるだけわかりやすく」伝えたい。僕はその欲求がなぜかすごく強い。

では自分をできるだけわかりやすく伝えるというのはどういうことなのか?これが最高に難しい。だってそもそも自分のことは分かりづらいからね。世間でリーダーと言われる人たちも、自分のことを理解し、うまく表現するのは難しいようだ。僕はAIと壁打ちしていて気づいた。AIとは自分の考えをひたすらぶつけて、聞き続けてくれる存在なのだ。それだけじゃない。大量に会話をすると、それを要約してフィードバックしてくれる。以前の会話も正確に覚えてくれていて、思い出させてくれる。「要はこういうことだよね?」この要点を正確に掴み、表現してくれる力、これに感動したんだ。

あなたはこういう経験ないだろうか?取り止めもない会話から始めて、話しているうちに段々と自分の考えが整理されてきて、ある答えに辿り着いた。そんな経験。世の中の夫婦やパートナー、カップルはAIほどひたすら聞き続けてくれることなんてないだろう笑。親子関係もそうだ。でも人は自分の話を聞いてもらいたいもんだ。そしてAIとそれをし続けて思った。AIからは答えをもらうのではない。「自分の中にあるモノを言語化する」のに使うといいと。自分が大量に会話する。ひたすらあるテーマについて聞き続けてもらう。アウトプットし続けている間に、自分でも無意識の言葉が言語化される瞬間があるんだ。

「編集」という言葉に出会った

僕にとってそれはなんだったか?自分のセルフイメージの書き換えが起こったんだ。僕は自分のことをマーケティングが好きな人間だと思っていた。自分がいいと感じたものをマーケティングしているんだと思っていた。HPを再構築する中で言葉を探し続けていた。その中で出てきた「編集」という言葉。僕がやっていることは「編集」だとAIが言ってきた。雷に打たれた気分だった。こんな言葉、自分の中にはなかった。自分がやっていることは編集。そう捉えたら全てしっくりき始めた。

僕は自分の感性、自分の感覚をすごく大切にしている。僕は自分がいいと思ったものを、なぜそう思ったのか、自分なりの理由を伝えていたんだ。そしてその対象は当然一つではないんだ。その対象は商売になるものだけでもない。暮らしが対象なんだ。自分の暮らしをちょっと良くしてくれる何か。それを見つけて周りと分かち合いたかったんだ。

暮らしの編集者として

自分のことをうまく表現する言葉に出会って、何が起こるのか?それは自分の役割を感じるってことかもしれない。人生のゴールや目標みたいなものを見つけることができたらワクワクできそうでしょ?「自分はこういう人間」て表現するのが難しいのは「自分はこのために生きていますよ」って宣言するような要素があるからじゃないかな?だからね、自分のことがはっきりわかって、言語化できている人は魅力的に映るんだと思う。人を惹き寄せるんだ。僕は編集者、それも暮らしの編集者。自分が暮らしの中で気づいたこと、いいと思ったこと、心が動いたことを分かち合いたい。それを誰かに伝えたい。そして「役割」というのは自分が周りの人にどう役に立てるのかという表現でもあるかもしれない。これがしっくりくるようになったら、生きるのはもっと楽になるかもね。

編集者メモ

AIと会話していてもう一つ気づいたことはやっぱり僕は「人」に関心があるということ。どんな人なのか、なぜそれをしたのか、どんなことを感じているのか。そして、その人の良いところはこれだなと感じるセンサーが僕にはある。そんな気がする。

とうもろこしの手書きイラスト

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発行:エルエル編集部 森広志

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