【SD’sブログ】先人を祀る「石工まつり」

こんにちは。
三次市の石材店 stoneSD の貞岡です。

皆さんは、【石工(いしく)】という仕事をご存知でしょうか?


大工さんが木を使って家を建てるように、
石工は石を加工し、

・石垣
・石灯籠
・石像
・墓石

などを作り上げる職人です。

日本では古くから、
各地の石工職人たちが、その土地ならではの石材や技術を活かし、
さまざまな石造物を築き上げてきました。

そして、その技術や文化は、
今も地域の中に残り続けています。


■ 尾道石工という存在

広島県にも、全国的に知られる石工集団がありました。

それが【尾道石工】です。

尾道といえば、

・坂の町
・寺の町
・猫の町

として知られていますが、
実は“石の町”としての歴史も深い地域です。

瀬戸内海沿岸では、
良質な花崗岩が採れ、

・庵治石
・大島石
・備後地方の石材

などを活用しながら、
石工職人たちは数多くの石造物を生み出してきました。

さらに尾道は港町。

加工した石造物を船で全国へ運ぶことができたため、
尾道石工たちの技術は全国へ広がっていきました。


■ 全国に残る尾道石工の技術

尾道石工は、

・広島城
・大阪城

などの名城の石垣に関わったとも言われています。

また、尾道周辺では、
独特な意匠を持つ

【玉乗り狛犬】

も有名です。

丸い玉の上に乗った姿が特徴的で、
尾道石工ならではの技術や遊び心が感じられる石造物のひとつです。

その他にも、

・石灯籠
・鳥居
・石仏

など、地域には今も多くの“尾道ブランド”の石造物が残っています。


■ 約300年続く「石工まつり」

そんな尾道石工の先人たちを祀る行事が、
毎年5月24日に行われる【石工まつり】です。

「まつり」と言っても、
賑やかなイベントではなく、

石工職人の安全と技術向上を願い、
先人へ感謝を伝える神事です。

江戸時代・享保年間(1700年代前半)から続いているとされ、
約300年にわたり受け継がれてきました。

私自身も、
尾道の石材店さんの協力会社として関わるようになり、今年で3年目。

毎年この場に立つと、
「初心に帰る」ような気持ちになります。


■ 小さな“次世代”との出会い

そして今年の石工まつりには、
とても可愛らしい参加者が来てくれました。

石灯籠や石造物に興味を持っているという、
小学5年生の男の子です。

「石工まつりという行事がある」と自分で調べ、
お母さんと一緒に見学に来てくれたそうです。

手にしていたファイルには、
お寺や神社で撮影した石灯籠や石造物の写真がたくさん。

石への興味や好奇心が、
こちらにも伝わってきました。


■ 次の世代へつないでいく

今回、その男の子にも
玉串奉納へ参加してもらいました。

先人たちが築いてこられた技術や文化を受け継ぎ、
また次の世代へつないでいく。

石工まつりには、
そんな意味も込められているように感じます。

こうした子どもたちの存在が、
未来の石材業界を支えてくれる日が来ることを願いながら、

私自身も、
石と向き合っていきたいと思います。

 

 


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