正しい猫背矯正は「背骨+巻き肩」

猫背のご相談を時々いただきます。

仮に背骨をバキバキっと矯正したら猫背は直るのか?答えはノーです。バキバキは猫背矯正の最短距離の印象がありますが、実は違います。バキバキは特に必要ありません。それよりも大切なことがあります。

・背骨の柔軟性を回復すること

・背骨を支える全ての筋肉(背中の筋肉)を緩めること

・巻き肩をしっかり改善すること

背骨を支える背中の筋肉が疲労し硬くなると、良い姿勢(背筋を収縮させている姿勢)がしんどくなります。良い姿勢をキープしようとしてもコリや疲れを感じるので、「猫背が楽でいいや」になります。

しかし、猫背でいると背筋は余計疲労が溜まり硬くなります。やがて、猫背の状態で固まってしまったようになります。


さらに、両肩が前側に巻き込んでいると、より猫背が目立つようになってしまいます。巻き肩の人が背筋だけ伸ばそうとしても、あまりキレイに見えないのは、巻き肩がそのままだからです。

背骨バキバキすると周辺筋肉は確かに一瞬で少し緩みます。ただ、それよりも背骨を支える筋肉は沢山あるので、丁寧に深層筋までほぐして緩める方が圧倒的に効果が高いのですね。


ちなみに、猫背で固まり巻き肩の人が、姿勢を正そうと胸を張ったり背中をまっすぐしようとよく試みますが、あまり上手くいきません。なぜなら、出来る範囲内でしか姿勢を正せないからです。

例えるなら、エアコンのフィルターが埃だらけで効きが悪いのに、設定温度下げても効果が薄く「なかなか冷えないな」と言っているようなものです。←分かりにくかったらすみません。


<猫背のデメリット>

猫背のおさらいです。猫背のメリットはなくデメリットは主に4つあります。

・見た目が悪い

・コリなど筋肉疲労がでやすい

・呼吸が浅い

・椎間板がすり減りやすい

「見た目」は一番気にされるところだと思います。女性が圧倒的に多いです。「コリなどの筋疲労」は猫背でより悪化しやすくなります。

「浅い呼吸」はハッキリ気になっている方、うすうす気づいていた方、など色々です。深呼吸しても詰まる感覚が息苦しさや不快に感じます。酸素量が減り疲れやすくなります。「椎間板が減りやすい」はなかなか自覚がありません。加齢してから段々症状がでやすくなることが多いです。

デメリットは他にもあるのですが、今回は省略します。


猫背矯正を希望される方が、施術後によくお話される共通しているご感想があります。

「自然と楽に良い姿勢ができる」「肩がすごく開きやすくなった」「肩甲骨が引き寄せられたのがわかる」「呼吸がとても楽になった」

姿見でご自身の姿を確認していただくこともありますが、結構皆さま驚かれます。猫背は徐々に形成されていき、それがご自身の「通常」になるので、大きな変化があると見た目や体感で感動や驚きがあるのだと思います。

もちろん、姿勢を維持する筋肉量も大事ですので、筋肉の質、背骨の柔軟性、肩の位置もセットで取り組むとベストではないでしょうか。


一覧 根本改善したい(首肩痛み、胃腸障害、睡眠不調)