新潟県越後魚沼観光ガイド/中島すい子公式サイト

新潟県魚沼 西福寺開山堂​​

西福寺開山堂の向拝
西福寺開山堂の向拝

私の身長は156㎝。
比べてみてもそれ程大きな建物ではありませんが、奥行き深い3Dの立体感ある彫刻は見るだけで圧巻です。
軒先の中に入ると、そこはもう、雲蝶の彫り物で表現される物語の世界です。
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西福寺開山堂
三間四方の開山堂の中は一歩足を踏み入れた瞬間に、息が止まるほどの感動を受けます。
よくぞこれだけの物を今の世に残してくれたと、感謝せずにはいられません。
雲蝶の遊び心は廊下の床にも見ることができます。埋め木は雲蝶の得意とする遊び心。
ケヤキの木目を利用していろんな形の埋め木が施されています。

廊下を歩く時はゆっくり、じっくり見ながら歩いて下さい。
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書院障子

雲蝶は彫刻だけではありません。石も彫ります。コテ絵もやります。仏像も彫ります。更に、建具屋が舌を巻く程の仕事もこなします。
この書院障子も雲蝶の手仕事です。
でも、ただの書院障子ではないのです。

何がどう違うのか、実物を見て感動して下さい。
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本堂廊下の埋め木

埋め木は今の大工さんも修理の為に行っていますが、雲蝶の場合は遊び心です。
本堂の長い廊下に施された埋め木は、傷んだ木目の節を取り除き、そこに自由に木の葉、小槌、矢羽根、アケビ、帆掛け船などの、埋め木をはめ込んでいます。
これは、壺の中に一輪の優しい菖蒲の花が入れられ、雲蝶の人となりが感じられます。
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西福寺開山堂
三間四方の開山堂の中は一歩足を踏み入れた瞬間に、息が止まるほどの感動を受けます。
よくぞこれだけの物を今の世に残してくれたと、感謝せずにはいられません。
雲蝶の遊び心は廊下の床にも見ることができます。埋め木は雲蝶の得意とする遊び心。
ケヤキの木目を利用していろんな形の埋め木が施されています。
廊下を歩く時はゆっくり、じっくり見ながら歩いて下さい。
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越後に作り置きさている作品はおよそ1千点。特に代表作とされるのが魚沼の西福寺開山堂で、これを観たいが為にマニアックな雲蝶ファンが魚沼目指してやって来ます。​​
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​そもそも石川曇蝶という彫り物師は、越後の人間ではありません。
​現代人でもありません。
​生きていれば彼は今、209歳になります。
​209年前東京は江戸、雑司ヶ谷にある鬼子母神のお堂の裏手辺りで生れています。
​縁があって越後に移り住みますが、40年という年月越後人として生き、70歳で人生の幕を下した人物です。
​今後この公式サイトにて石川曇蝶を発信し、これからの世の中、こうした腕を持つ彫り物師は二度と現れないと確信をしながら人物の紹介をしていきたいと思います。
​【画像:西福寺開山堂の向拝。カラス天狗が睨みを利かせ開山堂を守っているようなイメージで、全て雲蝶の手作業による木彫りです。】​​​