株式会社TIGER(タイガー)

母健連絡カードを知っていますか?
​ ―職場のためでもなく、社会のためでもなく
​  まずは、あなたと赤ちゃんのためにー

妊娠がわかった瞬間から、心も体も、そして毎日の暮らし方までもが、少しずつ変わっていきますよね。
​嬉しさと同時に、戸惑いや不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
特に仕事を続けながらの妊娠生活には、体の変化と責任感との間で、つい無理をしてしまいがちです。
​「迷惑をかけたくない」「弱音を吐きたくない」──そんなふうに、がんばりすぎていませんか?

そんなあなたに、知ってほしい制度があります。
​それが、「母性健康管理指導事項連絡カード」、通称「母健連絡カード」です。
​このカードは、妊娠中のあなたと職場との間をつなぐ、心強い味方になってくれます。
「母健連絡カード」ってなに? ​​
母健連絡カードとは、医師や助産師からの健康指導を、あなたの職場にしっかり伝えるための公式な文書です。
​つわり、貧血、むくみ、切迫早産など、妊娠中に起こりやすい体調の変化。
​それに伴い、必要な配慮(たとえば通勤の緩和や業務の軽減、こまめな休憩など)を、職場に申し出やすくするために活用できます。

このカードを使えば、「私の体の状態は、医療者の専門的な判断に基づいているんです」と職場に伝えることができるのです。
​自分の言葉だけでは伝えにくい状況でも、医師の見解を添えることで、あなたの声はより明確に、そして説得力をもって届きます。
「母健連絡カード」はどんなときに使えるの?
たとえば、次のような場面で、母健連絡カードは活躍します。

・朝の通勤ラッシュで気分が悪くなる
・長時間立ち仕事をしているとお腹が張ってくる
・医師から業務の軽減を指示された
・職場に「無理せず働きたい」とうまく伝えられない

これらはすべて、あなたの体が発している「休んでね」「少し楽をしてもいいよ」という大切なサインです。
​そして、母健連絡カードは、あなた自身がその声を大切にするためのチケットとも言えます。
「私ばかり配慮を求めていいのかな…」と思ったら ​​
そんなふうに遠慮してしまう方も少なくありません。
​でも、どうか覚えていてください。あなたが無理をしないことは、決してわがままではないということを。
​むしろ、未来のお子さんのために、そして自分自身を守るために必要な選択なのです。

​体調が万全でないとき、素直に「つらい」と言えることは、強さでもあります。
​言葉にするのが難しいときは、母健連絡カードに助けてもらいましょう。
​カードに記された医師の見解が、あなたの状況をしっかり支えてくれます。

あなたが大切にされるべき理由は、もう十分すぎるほどあるのです。
使い方は、とってもシンプル! ​​
このカードは、主治医または助産師が記入してくれます。
​それを受け取ったら、自分の勤務先(上司や人事担当者)に提出しましょう。
​職場側はこの内容をもとに、通勤方法や労働時間、業務内容などの調整を検討することになります。

実際に活用された方からは、
「口頭で言いにくかった内容をスムーズに伝えられた」
​「職場に理解してもらいやすくなった」
​「安心して働き続けられるようになった」
​といった声も上がっているようですね。

もし、職場が母健連絡カードのことを知らなかったとしても、制度の存在を伝えるだけで大きな一歩になります。
​「私はちゃんと医療者と相談して、必要な配慮をお願いしています」と、安心して伝えましょう。
ひとりで抱えないで大丈夫 ​​
妊娠中は、思っている以上に体も心もデリケート。
​だからこそ、「頼る」ことを自分に許してあげてください。すべてをひとりで背負おうとしなくていいんです。

あなたが職場で安心して過ごせるように、母健連絡カードはその橋渡しをしてくれます。
​まるで、医師や助産師の“気持ち”も一緒に届けてくれるような、そんな存在です。

​「私なんかが言っていいのかな」と思わず、まずは主治医に相談してみてください。
​どんなふうに職場に伝えればいいか、一緒に考えてくれますよ。
あなたと赤ちゃんを守るために ​​
母健連絡カードはただの書類ではありません。
​それは、あなたの体と心、そして大切な赤ちゃんを守るための「つながりのツール」なのです。

働くことも、母になることも、どちらもあなたの大切な人生の一部。
​その両方を守る選択をするために、どうか遠慮しないでくださいね。

未来のあなたが、「あのときちゃんと自分をいたわってよかった」と思えるように―。
​安心して毎日を過ごすための、小さな一歩を踏み出してみましょう。

発行:株式会社 TIGER(タイガー)