手作りバッグの【鹿の革工房】

鹿の皮工房について

22歳の頃通勤中に見たお店に一目で魅了され,早速通うことにした手作りバッグの教室。
物作りが子供の頃から好きな私は早速習うことにしました。結婚等で暫く離れることになりましたが、子育てが落ち着いたころから、本格的に取り組むようになりました。

本格的に取り組むようになってから、資格を取得し自宅工房で教室を始めました.
はじめの頃は、合成皮革や牛革を主に制作していましたが、2020 年に駆除された鹿の革との出会いを切っ掛けに、鹿の革を主な材料として扱うようになりました。

合皮や牛革と違った出会いを求めていた時、知り合いから「鹿革に興味ない?」って、聞かれたことが初めでした。違った素材を求めて探し始めた時期と、重なっていることにご縁を感じたことを鮮明に覚えています。

各地で鹿による食害が問題となり、多くの鹿が駆除されています。そうした鹿の肉は、最近、食用やペットフードとして活用されつつありますが、皮の多くは破棄されています。

年間59万頭以上のシカが鳥獣被害として駆除された後、活用されていないことも大きな課題です.
皮はそのまま山に放置されることが多いからです。辛うじて捨てられなかった鹿の皮を有効活用したい、折角頂いた命を無駄にせずに余すことなく使っていきたい。そう思いながら日々鹿の革と向き合っています。

印伝の由来は、南蛮貿易が盛んな17世紀、オランダの東インド会社より伝わったインド産の装飾革に「応帝亜(インデア)革」と呼ばれた革があり、印度伝来から印伝となったと伝えられています。後に和様化した装飾の鹿革を印伝と称するようになり広く知られるようになりました。印伝は鹿の皮に漆で模様をつけたものを印伝と言います。

鹿革との出会いから15年程経ちましたが、5年前からは念願だった日本鹿の印伝も扱えるようになりました。初めて鹿革でバッグを作った時、自分の思い通りのバッグが出来たとき、お客様から「これこれ、こんな軽いバッグが欲しかったのよ」と喜んで貰えた時は、本当に嬉しかった。

牛革は丈夫で強さはありますが、硬くて重いのも特徴です。
対して鹿革は軽くて丈夫、保湿性・通気性に優れ、表面のしっとりした美しさとしなやかさが特徴と言えます。
お手入れに関しても牛革は、毎日のブラッシングと月に一度ほどのクリームや防水スプレーを勧められています。

鹿革は他の革と違って細胞内に脂をたくさん含んでいて、水に濡れても脂が失われることがあまりありません。
その為年に一度ほどのクリームでのお手入れで大丈夫なのです。とは言っても濡らしてもいいかといえばそうではありません。他の皮に対しても言える事ですが、密閉したところでは無く空気に触れる所に吊るして置くのがいいと言えます。決してビニール袋での保管や箪笥の中にしまわないで下さい。

鹿革はその柔らかな感触が人肌に最も近いとされ、軽く丈夫なことから、古くより生活の道具や武具などに使用されてきました。革の加工技術が進んだ奈良時代には燻べ技法で文庫箱(東大寺蔵・国宝)が作られています。
武士が台頭する時代には燻べや染革の技法でさまざまな模様を描いた鎧や兜がつくられ、武将の勇姿を飾りました。甲斐を治めた武田家ゆかりの品として伝わる鎧兜がその好例。
小桜模様の装飾革で華やかに彩った様は、勇者の誉高い武田家の威光を物語るものとして伝わっています。

昔から親しまれてきた鹿の革、伝統工芸である印伝、日本鹿の印伝を多くの方に身近に感じて欲しいと願っています。鹿革の魅力を広めていく事が私の使命、これが本当に自分がやりたかった事だと気付きました。

当店では、お好みに応じたフルオーダーのバック、使わなくなったバックのリメイクも手掛けています。お気軽にお問い合わせください。

鹿児島市うたしマルシェでのワークショップ 鹿の革の口金小銭入れ付きキーホルダーの体験講習

鹿児島市うたしマルシェワークショップ 鹿の革の口金小銭入れ付きキーホルダーの体験講習

鹿児島市かるぱでのワークショップ 鹿の革の口金小銭入れ付きキーホルダーの体験講習

鹿児島市うたしマルシェ 鹿の革の口金小銭入れ付きキーホルダーの体験講習

鹿児島うたしマルシェ 鹿革のバッグの展示販売