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今、漢字を書けなくてもいつか書けるようになる、漢字学習を長い目で見るべき理由
こんばんは。
漢字テストが毎回10点20点、字は一向にきれいにならずこのままでは将来漢字を書けないで成長してしまうんじゃないか。
小学校では漢字テストがあるので特にやり直しを何度もさせられるのはお子さんも大変ですよね。
ところで漢字は
「成長するにつれて書けるようになる」ということをご存じですか?
今お子さんが漢字を書けずにいて不安な方はぜひお読みください。
・まったく漢字を使いたくなかった小学生時代
その男の子と出会ったのは小学3年生。その子は字はめちゃくちゃで漢字はおろか平仮名さえ
まともに書けないお子さんでした。
その理由はADHD。
落ち着いていられない衝動が字にも表れ、授業もついていけずときにはノートをビリビリに破いてしまうようなお子さんでした。
どれだけ漢字を練習してもうまくならない。
なぜなら、その子にとって漢字をはじめとした文字は、もはや書くだけで苦痛だったからです。
・書かせないほうが良いのか、書かせ続けたほうが良いのか
中にはLDで書字障害を抱えているお子さんもいます。だからそういうときはかえって書くことをやめ代わりの手段を
用意することもできました。
しかし僕はそれをしなかったのです。
その理由は明白。
書字障害ではないとはっきりしていたからです。
・めいっぱい書くことはできないけれど・・・
ただ、衝動性のコントロール、感情のコントロールができないうちに「繰り返し書けば練習になる」かというとそうではありません。
そこには配慮がやはり必要で、書く量を減らしたり消しゴムを使わないようにしたり、ストレスを最小限に抑えることはしました。
すると次第に安定して文字を書けるようになってきました。
・中学生になってまさかの展開に
その子は小学生時代はほとんど漢字を使わなかったですが、僕にはそれでも良いという確信がありました。
その理由は
同じようにADHDだったけれど、成長するにつれて使う漢字の量が増えていった生徒を知っていた
からです。
この子も同じように中学生に上がりこれからどうなるのか見守っていたところ・・・
「この漢字どう書くの?」と自分から聞くようになってきたのです。それも1回だけではなく何度もです。
つまり、書くことに対してのストレスが減ってくると本来漢字で書くべき言葉にも向き合えるようになってきたのです。
もちろんここに至るまでに書く機会を奪わず、多少でも書くということから逃げなかったその子の努力があります。
個性に理解があるということは勉強を教えられるというだけではありません。
こうした長期的な目で見て成長を促すことができるのは大きな点です。
今は焦ってしまうことも多いかもしれませんが、中には「今すぐできなくても良い」こともあります。
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