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*ご相談 算数の文章題が解けません。普通の計算はできるように思うのですが、なぜでしょうか?

こんにちは。
発達個性育成講師の水野です。

今回は文章題が苦手、というご相談にお答えしていきます。

算数の勉強について考えるときはまず、
計算と、図形と、そして文章題分けて考えるようにしています。

中でも置き換えたり立場を変えて考えることが苦手な子(ASDの傾向がある子)の中には文章題が苦手な子も
います。
今回は文章題が苦手な理由についてお答えしていきます。
ちょっと固くなってしまいますがぜひこれが分かると文章題でつまづく理由が分かるのでぜひご覧ください



・文章題はいろんな要素を組み合わせて解く力が求められる
はじめに、文章題はいろんな力を組み合わせ解く必要があります。
文字を読む力、内容を理解する力、そして式を組み立てる力。一般的にはこの力が基本的ですが、

勉強が進むにつれて置き換える力、単位の関係、そして自分で図にあらわす力、工夫する力などが必要になります。

知能には記憶していく結晶性知能と工夫して対処する流動性知能があります。
こだわり特性がある子たちで結晶性知能が高い子は、反対に自分で工夫したり組み合わせたり公式に置き換えて計算して
対処するような文章題は苦手な傾向にあります。

そのため同じ足し算でも表現方法が変わると解けなくなるなど、臨機応変な対応の苦手さは文章題でも現れるようになります。

・文章題は解けないの?
文章題が全般解けないかというとそれは個人差があるところです。先ほども見たように、文章題をとくためにはいろんな力が必要です。
だから文章題を解けないと思った場合にはまず、以下の4つの点から見るようにしています。

①文章を読めているか(飛ばし読みや読み流しになっていないか)
②キーワードに注目できているか(あわせて、合計して、など)
③文章ごとに式を組み立てられているか(1つずつの文章に区切ってかんがえられているか)
④ブラックボックスに慣れているか(□やxの計算)

計算方法を習ったからと言って文章題にすぐに応用できるとは限らないのです。

・どうやったら文章題にも対応できるようになる?
文章題に対応できるようになるためには問題に合わせて上の①~④の練習を行っていきます。
簡単なところから言うと「キーワードを見つける」練習からですね。
続いて自分で式を組み立てる練習になりますが、これはまずペンを動かして書いてみることが大事です。

例えば
3 + □ = 7

という式を作るとき、これをすぐに作れる子とそうでない子がいます。
ただ、作れない子は手が止まってしまって先に進めないでいることが多いのです。

分かっていないように見えてしまいますが、実はこのブラックボックスを含んだ式を自分で作るという発想が
まず持てないんですね。

このときいくら分かりやすく教えても効果はありません。そもそも□の概念がないですから。

必要なのは実際に手を動かして□を含んだ式を繰り返し立てる練習です。

そもそも学校では
「一度教えたらあとは理解したかどうかであり、できないのは理解できていないからだ」という前提で進みます。
ところが実際は、そもそも自分でやってみるところまでたどり着いていない。

こうしたつまずきが理由で文章題が苦手になっていることがあります。

だから実際に公式などに照らし合わせて考えていくことが大事になります。
このとき、できれば見本をもとにまずは式を立てられる練習からスタートしてください。

図形の場合は文章だけではなく実際に図形を描いてもらうこともあります。
まずは見て分かりやすくすることが一番なのです。



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