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物事の背景が読み取れない?知覚推理が低い子の特徴と勉強法
今回はWISCの検査項目にそってメルマガをお届けしています
昨日までのメルマガはこちらからご覧ください。
1.ワーキングメモリが低い子の勉強はどうする?
https://bit.ly/3PuhWU0
2.言語理解が低い場合の勉強法
https://bit.ly/43UXQGO
今回は知覚推理が低い子の特徴をまとめ、その勉強法について
お伝えします。
・知覚推理とは
見えている情報から、見えていない情報を推理し補完して情報を統合する力のことです
風景で見えていないところをおぎなって判断する力や、文章で文脈から全体を判断したり、背景を推理したりする力です。
人は目から90%の情報を入手しています。
その中には目に入った情報をぱっと見る以外に、
見えた情報をもとに、これからのことを予想したり
見えていないけれど「おそらくこうであろう」ということを
予想しています。
こうしてたくさんの情報を補完することで
危機回避ができたり
物を探すことができたり
工夫して板書することができたり
先の展開にワクワクしながら物語を読めたり
こうしたことができます。
・知覚推理が弱いとどうなるか
知覚推理が弱いと視覚でキャッチした情報から次の展開や背景などを推理することが難しくなります。
また、見えている情報をつなぎ合わせて整理する力も弱くなります。
そのため
国語の内容理解も
表面的には分かるものの、
いざ要約を求められると
全文読み直してみたり
本文の言葉でしか表現できなかったり
このようなことが起こります。
例えば
「○○とはどのようなことか。」という問題があれば
「~~なこと。」と終わるのが適切ですが、
このような工夫が苦手です。
それは
「本文に書かれていること忠実に再現しようとするから」
です。
算数や数学では
図形の読み取りは1つの壁です。
例えば立体を書く際に
自然と書けるようになる人の多くは
知覚した情報を分析して書いているからです。
「立方体の側面や底面は平行四辺形で構成されている。」
「こう書けばうまく書ける。」
こうした分析にもとづき図形をかきますが、
知覚推理が弱いとこれらの分析がうまく機能しません。
そのため
まずは見えている通りに書いてみよう
そして実際に書いてみたはいいものの、
特徴や始点と終点を意識しながら書いているわけではないので、
曲がった立方体が出来上がる。
こうしたことが起こります。
ちなみに
底面=字面の通り「ていめん」
なので、
上の面を「底面」と言われても理解できないこともあります。
(この場合は表面と言い換えても良いです)
・知覚推理の弱さをどうサポートするか
知覚推理をサポートするには
国語ならば
キーワードの強調を行う。
文章や出題文に含まれているキーワードに着目できるよう支援していくことが大事です。
また、「ここに書いてあるでしょ」と言われても
さきほどのように
解答に工夫が必要な場合に対処できません。
そのため出題形式に沿った解答を作るためのキーワード発見も必要になります。
算数や数学の場合は
図形の描画トレーニングが有効です。
ただ書いているだけでは意味がありませんので、
どのような特徴があるか、
どうすれば正確に書けるか
といった特徴分析があると進めやすくなります。
平行線や垂直線、斜線を書くのが苦手なので
始点と終点をあらかじめ目視で確認してから書き始めるなど
こちらも分析が大事です。
キーワードを見つけてしっかり進めることで
少しずつ推理することが楽しくなってきた生徒もいます。
国語の文章読解能力が上がって
100点を取れた生徒もいます。
キーワードの発見と分析を実施してみてください。
https://kouyusya.com/contact/