加藤眞悟

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能舞台「あの世」と「この世」  (No.2)

こんにちは
メルマガ担当、加藤美紀です。

今日は、わたし自身がお能を観る前に聞いて、一番おもしろいと思った能の舞台設定のお話をします。

それは・・・三間四方の四角い能舞台は「この世」で、お幕の向こうが「あの世」という設定です。そして、「橋掛かり」という通路が「この世」と「あの世」をつなげています。

能の主人公は、ふだんの生活では目に見えない亡霊や神、草木の精、想像上の生き物などがほとんどです。死者が眼前に現われ、人生で一番印象に残ったこと、最期の戦いの様子、心残りを存分に語り、最後に仏縁を得て成仏するという大まかな物語の型があります。

これを知ったとき、「亡くなった人が主人公なんて芸能があるの!それやっていいの?というか、えー!すごい、観たい」と思いました。

人生は、出会いと別れです。出会いの方はうれしくていいですが、別れの方は、どうやって乗り切ることができるのか、究極そこが知りたかった!と思いましたし、そんな物語を作るなんて、これはもう計り知れない想像力、人生経験、視点ではなかろうかとひきつけられたのですね。

700年近い歴史がある芸能です。現代人よりずっと「目に見えないけれど存在するもの」の力を強く意識していたこの国の先人に、人生の納得のしかたを教えてもらえそうな気がしました。そんな気持ちは、今も続いています。

・・・来週の「令和3年9月19日第二十三回 明之会」までに、あと数回、「これを知っておいた方が楽しめる」能の世界をお届けしてゆきます。

次回は、能のお話について書きます。お楽しみに!

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