あべ眼科クリニック<医療法人社団豊珠会>

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緑内障Q&A

緑内障Q&A
 Q1.緑内障とは何ですか?
   A.緑内障とは視神経が障害されて、視野が欠けてくる病気です.
    眼の機能を保つためには、その人その人にとってちょうど良い眼圧(目の張り)があるのですが、
   その適正眼圧を超えてしまうことにより視神経が病んでしまいます.
 
 Q2.眼圧とは何ですか?
   A.角膜(黒目)と水晶体(レンズ)との間を『房水』が循環・栄養しています.
    この『房水循環』が『眼圧』に影響します.
   眼圧は水銀柱の高さで表され、正常値は10〜21mm Hgです.
 
 Q3.眼圧が高くなければ大丈夫?
   A.眼圧値が正常でも、その人にとって負担になっている『正常眼圧緑内障』があります.
   眼圧だけ測って正常値だから大丈夫とは言えないのです.
   逆に眼圧値が高くても視神経が障害されない場合を『高眼圧症』と呼びます.

 Q4.隅角とは何ですか?
   A.角膜の内側の周辺部と虹彩の付け根の部分とがつくる、房水の眼外への出口です.
    角膜と虹彩との角度が狭いと(狭隅角眼)、房水が眼外へ流れていくことができずに眼圧が上がります.
   その結果 視神経が障害されて緑内障となります.
    →【閉塞隅角緑内障】あるいは【狭隅角緑内障】と言います.
    
    一方で隅角部は広いのに、房水の流出路の隅角のフィルター状組織の網目が詰まりやすくて
   眼圧が上がるタイプの緑内障があります.
    →【開放隅角緑内障】あるいは【広隅角緑内障】と言います.
 
 Q5.緑内障の治療法について教えて下さい.
   A.緑内障により一旦失われた視野は回復しません.
    したがって視野欠損が進行しないようにするため、まず点眼薬での治療を開始します.
   時により内服薬や点滴注射が必要になることもあります.
   定期的な眼圧測定、視野計測などを行いながら継続的な治療が必要です.
    薬剤治療でコントロールできない場合には、レーザー治療や手術をすることがあります.
 
 Q6.内科や薬局で「緑内障はありますか?」と聞かれるのは何故でしょうか?
   A.【閉塞隅角緑内障】【狭隅角緑内障】では麻酔や抗コリン作用のある薬剤などによって瞳が拡がり(散瞳)、
   隅角部が塞(ふさ)がってしまい眼圧が急上昇することがあります.
    その状態を「急性緑内障発作」と呼び、眼圧が50〜60mm Hg程になるとひどい眼痛や
   電球の周りに虹が見えてかすんだり、頭痛や吐き気を起こすことがあります.
   そのまま放置すると一晩で失明する恐れがありますので、そのような症状の際は直ぐ救急車を呼びましょう.
 
   【開放隅角緑内障】【広隅角緑内障】では散瞳による眼圧上昇の恐れはありません.
   しかし緑内障点眼薬の中には喘息などの治療中の方には使ってはいけない種類の点眼剤があります.
    各科、かかりつけ薬局との連携を大事にしながら、視野を保つ治療を目指す必要があります.

   ☆緑内障初期にはほとんど自覚症状がないため、自覚症状が出てから眼科を受診した時には視野欠損が進んでいる状態です.
    時々片目ずつ見え方を確かめながら、40歳を超えたら定期的に眼科検診を受けて下さい.

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