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【クラフトルームHAKATA】メールマガジン No.7 デザインするということ その2

前回の続きです。
スタートは「手描きで実寸」。これを学ぶことがお勧めです。と書きました。

実際よりも大きく描くと、見る人に現実的な寸法が伝わらなかったり、拡大された部分に細かく書き込みすぎて、いざ作る際に物理的に不可能なことがあります。描いて表現できることと、金属として形にできるかということは、平面と立体の要素、そして物質に対する理解が必要です。

最近は、手描きではなくイラストレーターなどのグラフィックソフトを使う方もいらっしゃいますし、CADソフトを使う方もいらっしゃいます。

どちらの方法でも、大切なのは実物になったときにイメージの差異が少ないこと。
「ジュエリー」「装飾品」の作りがどうなっているのかまで解っていて、図で説明が出来れば良いと思います。

基本は、点→線→面→立体。

手描きで習得するならば、たくさん練習しましょう。
方法は、教室でお教えいたします。^^
手描きはすべての基本となります。

機械を使うならば、操作と物体の仕組みを学びましょう。
教室でCADの講座も始まります。

どちらも、実物をたくさん見たり、構造を学びましょう。
重量のバランスも大切です。
ジュエリーを手に取る機会があったら、ぜひ全体のバランスと重量を感じてください。

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かれこれ20年前、Win98ノートをカスタマイズして購入し、東京に二日間、CADの勉強に行きました。
パソコン、CADソフト、講習費、旅費、宿泊費・・・
よくよく考えたら50万近く使ってますね~(^-^;

当時はまだ光造形の積層(樹脂の段差)が厚くて段々が目立つものでした。
おまけに造形費も結構な値段になり、結局、オーダー&リフォームを請けていた私でしたが1商品1型でリピートなしというスタイルでしたので、一つのコストを考えると手描きデザイン&ワックス制作でやった方が早い!と判断し、勉強をやめてしまったCADでした。
パソコンは仕事には必需品でしたので、2年間使い倒し一応元はとれたと思います。

今では個人レベルでのCADの利用も増え、造形機の性能も良くなりました。
先日のCADセミナーでは、最新の技術も見せていただき、時代の進化を感じました。

最後は人の手で仕上げますので、やはり貴金属の技術は絶やすわけには参りません。
教室の意義を再認識したセミナーでもありました。

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指輪の部分名称・デザイン名称について

物には名前があるように、指輪の一部分を指す名称があります。
まず、指を通す輪の部分。これは「腕(うで)」と呼びます。
メインに使われる宝石は「中石(なかいし)」添えられる小さめの石は「脇石(わきいし)」
石が据えられる部分は「座(ざ)」もしくは「石座(いしざ)」
石を留めるのは「爪(つめ)」。
他にもデザインによって名前があります。
例えば、中石を脇石でぐるっと囲むと「取り巻き」
取り巻きがテーパードカット(台形)のダイヤモンドがチュチュのような「バレリーナ」
ダイヤモンドを石畳のように敷き詰める「パヴェ」
ダイヤモンドが横一列に並んだ「一文字」
ダイヤモンドが指輪一周に配置された「エタニティ」
婚約指輪のような一つ石の細い指輪は「ソリティア」

腕の形も、断面により次のように呼びます。
甲丸(こうまる)=かまぼこ状
平打ち(ひらうち)=平らな板状
平甲丸(ひらこうまる)=平打ちの角だけに丸みをつけたもの
シノギ=平打ちの表側角を斜めに落としたもの(断面六角形を平たくした感じ)
剣腕(けんうで)=平打ちの表側角を斜めに落とし中央が山になったもの(断面五角形を平たくした感じ)

腕の内側は「指なじみ」。指が滑りよく着け心地をよくするために、「指なじみよく」する
「内甲丸(うちこうまる)」にするといった言葉も使います。

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失敗談w

平面と立体では、厚みという違いがあります。
受講生さんが平面で完成図を描き、作りに入る際に厚みの説明をしていなかったため、
板をそのまま平面の状態に切って、そのあと捻ってしまいました。(捻るデザインでした)
捻るときの高さ分の余裕が必要だということをお伝え損ねたばかりに、捻る際に余裕がなく手こずってしまったという申し訳ないことがありました。
立体の高さは大切なのです。気づかなくてごめんなさい(^-^;

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発行:クラフトルームHAKATA 井手千亜紀

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