無意識に形成される記憶
　フロイトという人が、『人の心を氷山に』例えた話を聞いたことがある方も、おられるのではないでしょうか。（ホントにフロイトですか？という、真偽のほどは、定かではありませんが。。）海面に見える氷（小さい）が、表層心理。一方で海中に存在する氷を深層心理（大きい）と例えたアレです。　（画像検索ワード：フロイトの氷山）深層心理の影響は、圧倒的に大きい。その為、自分の意志で行動していると思っているほとんどの人が、無意識下で深層心理にコントロールされていると言われてます。

　私の事例です。
　コミュニケーション障害の私。もし前世があるとすれば、以前の私は、人間以外の野生動物か、植物ならコケ類ではないかと思っています（爆）。
　
話を戻して、事例は以下のとおりです。
私が自宅玄関を出ます　→　ご近所さんが外に居られました　→　この瞬間、自分の中に、２人のジブンが出現し、心の中で、以下のように言い合っております。　

　1人目が表層さんで『ご近所さんだから挨拶して当然です』と、言うジブン。2人目が深層さんで『ディスタンスあるしメンドクサイから、まぁ、挨拶しなくていいんじゃネ。』と、言うジブンです。この場合、大抵は、深層さんが勝ちます。その理由のひとつが、その精神構造の大きさです。➡【深層さん　＞　表層さん】

　深層心理は、本質的、生存欲求的、根源的、摂理的な意味を内包していることも大きな理由のひとつになります。深層心理に最も強く影響するのは、０～５歳の幼少期で、その頃の記憶をため込み、心を形成します。何層にも重なったその記憶は、成長とともに深層へと入り、忘れたフリをする。
　
　先の私の事例は、大問題になるほどのことは、ほとんどありません。しかし、精神的ショックなどが原因で形成される傷、『トラウマ』は、その本人の生活、人生に無意識下で強く影響を与えることになります。一般的には、トラウマは、忘れられないものとして考える人も多いようです。人は、トラウマを容易に心の深層の奥へ入れ込み封じこめ、忘れたフリをしています。
　トラウマは残っているが、思い出せないことの方が多いようです。トラウマがある人は、その原因となった同じ体験を避けるようになると、考える方が多いようですが、むしろトラウマと同じ体験を引き寄せてしまうのです。したがって、トラウマと似た状態を無意識に引き寄せ、同じような問題を引き起こし、実生活に影響を与えることがあるのです。
　トラウマを消す方法は、存在しません。できることは、トラウマを直視する辛い作業のみです。あまりに辛いため、その作業を避ける。そして、トラウマが再び実生活に影響を与え、問題を引き起こす。この繰り返しの人生を歩むことになるのです。

　一般のカウンセリング、傾聴や癒しなどは、表面上を良くするだけの一時的なもので、トラウマを直視するには至らない作業です。自然界では、光があれば、必ず闇が存在します。『光だけを見る』この作業が、一般的なカウンセリングや傾聴や癒しにあたります。『光だけを見る』行為は、闇を見ることの恐れに繋がります。それでは、問題の解決に辿り着けないでしょう。
　一方で、『闇を見る』行為はどうでしょう、闇の中に入ると、全く何も見えないのでしょうか。想像してみて下さい。闇の中から見る光は、それがわずかでも、容易に見つけ出すことができると思いませんか。

心の闇を見ないフリをしてませんか。
これからもずっと、闇を見ずに暮らして行くのですか。。

みやこだ　なおと

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