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2回目の「からすみ」作り
ギャラリーの初っ端に、昨年末に自作した「からすみ」の写真をアップしています。
「からすみ」作りは一昨年に続いて2回目です。一昨年の体験が結構楽しかったので、
昨年末もチャレンジしてみました。
温暖化の影響なのでしょうか、一昨年は10月の末頃から始まっていた「からすみ」の
原料の「ボラ」の「真子」の取扱鮮魚店への入荷が昨年は11月の中旬近くまで遅れていた
ようです。入荷遅れに少々やきもきしていましたが、11月10日に第1弾を入手して、早速
「からすみ」作りに取りかかりました。第1弾と言ったからには次がある…そうなんです。
第1弾の終了前から「年末年始なんだから、これでは足りない」との外野の声が上がり、
第1弾が終了するや否や第2弾に取り掛かることになりました。第1弾では小ぶりのものを
5腹、第2弾ではまずまずの大きさのもの2腹を「からすみ」にしました。
仕入れ後、水洗いして血抜き、塩漬けで4~5日、アルコール漬けで4~5日、陰干しで
2週間程度。陰干しの工程では、朝外に出して日中に3回ほど裏返しを行い日が落ちれば
冷蔵庫にしまう。そう、そうは言ってもこれが結構大変な工程なのです。流石にこれは
サラリーマン時代にはできない作業です。(今回は雨模様の天気も多かったので日干し
も織り交ぜました)でも実際にやってみれば、これこそ日々少しずつ「からすみ」に
近づいていっていることを目の当たりにできる自作の喜びの真骨頂なのです。途中、
腐敗防止と艶出しのため焼酎(お酒)を何度か塗ります。残念ながらこの効果のほどは
よくわからないようです…。
アルコール漬けのアルコールは日本酒、焼酎、ワイン等何でも良いようですが、今回
は日本酒と白ワインに漬けてみました。銘酒と呼ばれる高価なアルコールに漬ければ、
完成品は全くの別物になるかもしれませんが、所詮庶民の手づくりグルメのひとつです
ので、「真子」の仕入れに少々経費がかかるのでこちらの経費は抑えざるを得ません。
結果、日本酒は地元福岡の酒蔵の紙パック、白ワインはスペイン産の1,000円に満たない
ものとなりました。
さて、出来栄えはというと…本人評としては2回目ということもあり、まずまずの
合格点。仲間内でもなかなかの好評でした。今回の仕込みでは、白ワインで漬けたほう
が少しさっぱりした味、日本酒で漬けたほうが少し濃厚な味だったようです。
「美味しゅうなれ、美味しゅうなれ」と念じながら仕込んだのがよかったのでしょう。
どちらも美味しく仕上がりました。手をかけた分だけそれが結果に反映される…
そんな「手しごと」っていいですね。
また、今年も作ろうと思っていいます。これで年末の「からすみ」作りと大晦日の
蕎麦打ちは、避けられない私の恒例行事になってしまったようです。