AbiアートLab|感じる力を育むアートの実験室|神奈川県逗子

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あなたの「青」と、私の「青」

中学生の頃、父からこんなことを聞かれました。

「今、自分が見ているものは、
ほかの人にも同じように見えていると思うか?」

「見えているけれど、
それは本当に“ある”と言えるのか?」

ずいぶん難しいことを、
中学生に聞く父です。


でも、この問いはなぜか、
ずっと私の中に残りました。

私が「青」と思って見ている色と、
隣の人が「青」と思って見ている色。

同じ「青」という言葉を使っているけれど、
本当に同じ色を見ているんだろうか。

確かめようがありません。

教師になってからも、
私はそんなことを考えていたようです。


新年度になると、
クラスで自己紹介をします。

名前や趣味を順番に話す、
よくある自己紹介は、
あまり面白くないなぁと思っていました。

そこで私は、
好きな色を言ってもらうことにしました。

でも、
「青が好きです」
と言われても、
それだけではわかりません。

青って、どの青?
明るい青?
深い青?
緑に近い青?
紫を感じる青?たくさんある。


そこで配色カードを使って、
色の番号を選んでもらい、
メモしました。

なるべく、
その子が言っている「青」を
そのまま受け取りたかったんです。

私が思い浮かべた青で、
勝手にわかったことにしたくなかった。


クラス全員の好きな色が集まってくると、
なんとなく、そのクラスの色のイメージが
見えてくるような気がしました。

それが面白くて、
新しいクラスを受け持つたびにやっていました。


考えてみれば、
中学生の頃に父から投げかけられた問いを、
ずっと持っていたのかもしれません。


そして今、
私は「黒」を眺めています。
「黒は怖い」
「黒は隠す」
「黒は安心する」
いろいろな黒の話に出会います。


でも、そのたびに浮かぶんです。
「あなたが見ている黒と、
私が見ている黒って、本当に同じ?」

……確かめようがないんですけどね🤣

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