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【シュワッと解き明かす】なぜ「りんご酒」が日本の夏の味になったのか?サイダーの深すぎる歴史と進化論
皆さま、こんにちは。
セレクト・グッズ研究所です。
先週お届けした
「ラムネ」特集、
お楽しみいただけましたでしょうか?
「懐かしくて思わず駄菓子屋に走った」
「あのビー玉の音、たまらないよね」など、
たくさんの反響をいただきました。
ありがとうございます!
さて、炭酸清涼飲料シリーズ第2弾となる
今回は……お待たせしました、
日本の夏!「サイダー」の登場です!
「ラムネとサイダーって、
容器が違うだけで
中身はだいたい同じでしょ?」……
なんて思っていませんか?ノンノン!
実はその歴史、ブランディング、
そして文化的な立ち位置はまったくの別物なのです。
開国とともに海外からやってきて、
なぜサイダーは「日本の夏の風物詩」へと
昇華していったのか?
今週は、サイダー誕生に秘められた熱いドラマと、
これからの未来の可能性を紐解きます。
冷たいサイダーを片手に、
ぜひ最後までお付き合いください!
1. サイダー誕生秘話:
すべては「りんご酒」から始まった
そもそも「サイダー(Cider)」という
言葉の語源をご存知ですか?
実はこれ、フランス語の
「シードル(Cidre)」=「りんごの発泡醸造酒」
に由来します。
そう、元々はアルコール飲料のことだったのです!
それが19世紀末の日本で、
まったく新しいノンアルコール飲料
として生まれ変わることになります。
1868年(明治元年):
横浜の居留地に住むイギリス人、
アルフレッド・B・ノースが
「ノース&レー社」を設立。
ジンジャーエールや炭酸水の製造を開始します。
1899年(明治32年):
横浜の「日本エリートハイドロ・セラミック社」が、
リンゴの風味をつけた無アルコール炭酸清涼飲料を
「シャンペンサイダー」と名付けて発売!
これが日本のサイダーの直接の
ルーツとされています。
レモン風味(Lemonade)から名付けられた
親しみやすい「ラムネ」に対し、
サイダーは「りんご(Cider)風味で、
シャンパンのように高貴に泡立つ
上質な高級炭酸水」という、
極めてハイカラでプレミアムな
コンセプトで産声を上げたのです。
2. 駆け上がった「夏の風物詩」への階段
最初は一部の富裕層や外国人向けだったサイダー。
いかにして私たちの国民的ドリンク
になったのでしょうか?
そこには3つの大きな時代転換がありました。
憧れのハイカラ飲料時代(明治後期〜大正)
「リボンサイダー」(サッポロの前身)や
「三ツ矢サイダー」(アサヒの前身)が登場。
緑のガラス瓶に王冠を載せたサイダーは、
暑い夏に氷水でキリッと冷やして飲む、
まさに最先端のモダンな高級品でした。
国民的清涼飲料へ
(昭和初期〜高度経済成長期)
家庭への冷蔵庫の普及が大きな追い風に!
銭湯上がり、海水浴場、そして「お中元の定番」として
家庭に定着。
「夏=お中元で届いた冷えたサイダーをゴクゴク飲む」
という、日本の夏を象徴する原風景が完成します。
ノスタルジーと青春のアイコンへ
(1970年代〜現在)
外資系炭酸飲料が怒涛の勢いで上陸する中、
国産サイダーは「清涼感」「透明感」「甘酸っぱい青春」
という独自のポジションを確立。
アニメ作品や爽やかなCMを通じて、
誰もが胸を熱くする文化的アイコンへと
深まりを見せていきます。
3. 市場を創り、守り抜いた巨頭と
「地サイダー」の熱意日本のサイダー文化は、
伝統を守り続ける企業たちの情熱によって
支えられてきました。
アサヒ飲料(三ツ矢サイダー)
兵庫県多田村(現・川西市)の湧き出でる
天然炭酸水「平野水」がルーツ。
伝統の「三ツ矢」ブランドを掲げ、
徹底した品質管理と澄み切った水の美味しさを追求する、
不動のトップランナーです。
サッポロ飲料(現・ポッカサッポロ / リボンサイダー)
1909年誕生。名物キャラクター
「リボンちゃん」の起用など、
親しみやすいマーケティングで
日本の家庭に
「サイダー=みんなで楽しむワクワク感」を
根付かせました。
全国の「地サイダー」メーカーたち
秋田の「仁手古(にてこ)サイダー」、
佐賀の「スワンサイダー」、
広島の「ダイヤサイダー」……。
大手の全国展開に呑まれることなく、
各地の湧水や昔ながらの製法を守り抜いた
地サイダーたちは、現代のレトロブームや
ご当地グルメとして
輝かしい再評価を受けています。
4. なぜ「ラムネ」と「サイダー」は共存できたのか?
どちらも「シュワシュワした透明な炭酸」ですが
日本において見事な役割分担がなされました。
比較項目ラムネサイダー容器
ビー玉入り瓶王冠・缶・PETボトル味わい
レモン・ライム系リンゴ系・マルチフルーツ系
利用シーンお祭り・駄菓子屋(体験型)
家庭・食事・日常の水分補給立ち位置
遊び心のある「イベント・玩具」
スナック感覚で飲む「日常清涼飲料」
ラムネが「ビー玉をカランと押し込む体験価値」に
振り切ったのに対し、
サイダーは「王冠を開けてグラスに注ぎ、
喉を鳴らして飲む日常の美味しさ」を
愚直に追求したこと。
このアプローチの違いこそが、
両者がバッティングせずに
愛され続けた理由だったのです。
5. これからのサイダー:
未来を開く3つの進化論
「懐かしい飲み物」で
終わらないのがサイダーの凄さ。
現在、サイダーは新たな進化の
フェーズに入っています!
クラフトサイダー(Craft Cider)の
台頭地ビールやクラフトコーラの波に続き、
地元の名水や特産果汁、
和ハーブを使った「クラフトサイダー」が
熱い視線を浴びています。
「大人が味わう上質な清涼飲料」としての
地位を確立しつつあります。
海外市場への「JAPANESE CIDER」
進出欧米で「Cider」といえば
今もアルコール入りの「りんご酒」のこと。
そのため、日本の
「フルーティーで無色透明なソフトドリンクのサイダー」は、
海外の人々に驚きをもって迎えられています。
アニメの夏祭りシーンなどの
ポップカルチャーと連動した
輸出戦略に大きな期待がかかります。
ヘルス&ウェルネスとの融合
「甘いジュース」からの脱皮。
トクホや機能性表示食品
(腸内環境改善や疲労回復など)を
プラスした無糖・微糖サイダーが日常化。
大人が毎日
「罪悪感なく飲めるリフレッシュパートナー」
へとスマートに進化しています。
編集後記
明治の居留地でひそやかに生まれ、
王冠のキャップとともに
日本の夏を駆け抜けてきたサイダー。
そのシュワシュワと弾ける泡の音には、
日本の飲料史を彩った
熱いイノベーションのドラマが詰まっていました。
今週末は、お気に入りのサイダーを
キンキンに冷やして、
その歴史の味に想いを馳せてみませんか?
それでは、次回のメルマガもお楽しみに!
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