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【なぜ「町の牛乳屋さん」は生き残れたのか?】スーパー台頭、少子高齢化の逆風を跳ね返した驚異のV字回復

皆さま、こんにちは。

セレクト・グッズ研究所です。

前回は、ヤクルトさんの発展に欠かせない

「ヤクルトレディー」の活躍と、

販路の開拓

についてお届けしました。


本日フォーカスするのは、

同じく「宅配」の歴史を語る上で外せない存在

――明治の牛乳販売店(町の牛乳屋さん)です。

ECやドローン配送が注目される現代において、

毎朝、冷たい牛乳類を届ける彼ら。

実は今、単なる「モノの配達業」を超え、

最強の地域インフラとして驚くべき進化を

遂げているのをご存知でしょうか?

激しい逆風を跳ね返した、

明治の牛乳販売店の「生存戦略」に迫ります!



1. 栄光から一転、廃業の危機へ。

 牛乳販売店の歩んだ歴史


今や当たり前となった個別配達ですが、

その誕生は冷蔵庫がなかった

大正〜昭和初期にさかのぼります。


【誕生】「衛生・健康」への渇望

当時、栄養価の高い牛乳は

「病後の滋養強壮」や「子供の健康」

のために強く求められていましたが、

非常に傷みやすいのが難点でした。

そこで明治は1920年代から

本格的に市乳事業に乗り出し、

「工場から新鮮なまま毎朝家庭へ届ける」

ネットワークを全国に広げたのです。


【黄金期】1960〜1970年代の

「牛乳箱」ブーム

日本の食生活の欧米化とともに、

需要は爆発的に増加。朝、玄関を開けると

明治のロゴが入った牛乳箱に新鮮な瓶牛乳

が届いている

――これが日本の朝の原風景となりました。


【崩壊の危機】スーパーの台頭と「紙パック」の衝撃


1970年代後半、大型スーパーやコンビニの急増、

そして軽量な「紙パック牛乳」の登場により、

市場は激変します。

量販店の低価格競争、

「買い物ついでに買えばいい」

という利便性の変化、

さらに共働き世帯の増加により、

多くの販売店が廃業を余儀なくされる

暗黒期を迎えることになります。


2. 劇的なV字回復を支えた

「機能性乳製品」のイノベーション


この窮地を救ったのが、

明治が仕掛けた「商品と目的の再定義」でした。

スーパーで買える商品とは明確に一線を画す、

【宅配専用商品】を投入したのです。


プレミアムな「EX(エクセレント)シリーズ」

市販品よりも成分を濃縮し、

シニア層が求めるカルシウムやグルコサミン、

鉄分などを強化。


「毎日続ける理由」の提供(サプリメント化)

2000年代以降、『明治プロビオヨーグルトLG21』や

『明治プロビオヨーグルトR-1』が登場。

顧客の目的が「喉を潤すための牛乳」から、

「健康を維持するためのサプリメント的な習慣」

へと劇的に変化しました。

量販店では手に入らない

「プレミアムな健康」を定期的に届けるモデルへ

転換したことで、販売店は見事に息を吹き返したのです。



3. ガリバー企業も真似できない、

  現代の「4つの独自強み」


現在の明治の牛乳販売店は、

単なる小売業に留まらない多面的な強みを持っています。


① 命を救う「見守り活動」(地域セーフティネット)

週に数回、必ず玄関先まで足を運ぶ濃密な接点。

これが高齢化社会のインフラになっています。

「前回の牛乳が残っている」「新聞が溜まっている」

といった異変に配達スタッフが気づき、

自治体や家族に通報することで、

全国で数多くの命が救われています。


② 大手ECにも勝る「エクセレント・コミュニケーション」

手書きのニュースレター(販売店通信)の配布や、

集金時のちょっとした会話は、

独居高齢者にとって社会との大切なつながり。

「顔の見える安心感」は、

ドローン配送や置き配には絶対に真似できません。


③ 地域のよろず屋化(マルチベンダー戦略)

配送ルートの効率化と顧客の「ついで買い」に応えるため、

明治以外のアイテムも幅広く取り扱っています。

地方の名産品・お取り寄せグルメ(お米、調味料など)

重くて持ち運びが大変な日用品(トイレットペーパー、洗剤など)

他社ブランドの飲料・食品(パン、卵など)


④ 進化するマーケティング(データと体験の融合)

かつての「飛び込み営業」から脱却し、

現代は非常にスマートです。

スーパーや公民館で

「骨密度・血管年齢の無料測定会」を開催し、

自身の健康状態を数値で自覚してもらった上で、

最適な商品を提案。

さらに、ターゲットを絞った

試飲サンプル配布後の丁寧な「カウンセリング」により、

高い成約率を維持しています。


■ 編集後記:時代が変わっても、変わらない資産

明治の牛乳販売店は、

時代に合わせて「届けるモノ」を柔軟に変えてきました。

牛乳 => 機能性乳製品 => 地域インフラと安心

ネット通販がどれだけ進化しても、

「地域の隅々まで網羅された、

温度管理ができるラストワンマイルの配送網」と

「顧客とのエモーショナルな信頼関係」は、

一朝一夕には構築できない強力な資産です。

ビジネスの環境が変わっても、

自社の「本当の強み(コアコンピタンス)」を見極め、

時代に合わせて変容させていくその強かさには、

私たちも学ぶべきものがたくさんありますね。

それでは、次回のメルマガもお楽しみに!


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