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そのセンス…光琳やるなぁ〜!のエピソード
こんにちは
先週は
センスがいいってどんなことなのかを
考えました。
押しつけがましくない。
でも、わかる人にはわかって欲しい
江戸っ子の粋のお話…など
それと同時に、思い出したのが
江戸時代の天才絵師
尾形光琳(おがたこうりん)のエピソードです。
京都の高級呉服商「雁金屋(かりがねや)」の
次男坊として生まれ、
まさに、幼い頃から
最高級の友禅染やテキスタイルに囲まれて育った
「美のサラブレッド」です。
…ですが元々は「遊び人」として有名でした(笑)
当時の京都の豪商たちが、
嵐山で花見をしながら自慢の弁当箱の
意匠を競い合う
「お弁当コンテスト」を開きました。
周りの豪商たちは、これでもか!と
金銀を散りばめ、螺鈿(らでん)を施した、
「絢爛豪華な弁当箱」を持参しました。
まさに今の価値観でいう
「フルカラーの全力投球」です。
ところが光琳が取り出したのは……。
外側: 竹の皮で包んだだけの、
質素極まりないもの。
内側: その皮を広げると、裏側にはなんと
「純金」が貼られていた。
食べ終えた後: その金が貼られた竹の皮を、
惜しげもなく川に流して捨てた。
かっこいい~~!
…う~ん、どの部分がかっこいい?
執着の無さ?
さらに、有名な着物のコンテストでの逸話
周りが派手な友禅で着飾る中、
光琳の連れの女性は、
真っ白な着物に黒の帯
という極めてシンプルな装いで現れました。
その「黒」の使い方が
圧倒的に洗練されていて、
立ち居振る舞いの際に
端々に見える「裏地のこだわり」で
並み居る豪華な衣装をすべて
「野暮(やぼ)」に見せてしまったそうです。
周りが「色」で自分を埋め尽くそうとする中、
光琳はあえて「余白(白)」を主役にしたんです。
その潔さと、スッと一本通った黒の美しさに、
会場中の唸った様子が浮かびますね!
「光琳、やるなぁ……」って!
周りがどんなデザインでくるかを
予想した演出ですよね
「埋めない」という勇気
お洒落は「捨てる美だ」とよく聞きます。
絵の表現も
見えたものをすべて描くスケッチとは違い
「どこを描かないか」を考えるように言われます
襖絵(ふすまえ)の余白が、
何も描かれていないのに
風や光を感じさせるように
余白を信じて、
「ここぞという一点に、
自分の本質を置くこと」。
「何者かになろう」と自分を似せなくていい。
「今、心から惹かれるもの」を、見てみよう。
センスとは、外から持ってくるものではなく、
自分を醸したあとの「残り香」のようなもの。
全部を語らなくても、
全部を塗りつぶさなくても、
「わかる人には、わかる」
そんな余裕を持って、
自分を楽しもう!
上手く見せようとするのはもう止めて、
心の中にある「心地よい余白」を、
眺める…それはどこ???
また、続きを書きますね。