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【秘話】「5分で来させます」――突然現れた歌姫と、心を揺さぶるブルガリアン・ボイス

皆さん、こんにちは。




「ブルガリア」と聞いて、皆さんは何を連想しますか?

多くの方は「ヨーグルト」、あるいは元大関の「琴欧州」でしょうか。




ギリシャの北、トルコの西、そして黒海に面したこの国は、実は知る人ぞ知る「バラと音楽の国」でもあります。



レスリングや新体操といったスポーツの強豪国である一方、世界的なオペラ歌手を数多く輩出している文化大国でもあるのです。





今回は、そんなブルガリアが誇る伝説的な歌姫、ニーナ・ニコリーナさんとの忘れられない出会い、
そして先週仙台で起きた「奇跡の再会」についてお話しします。




■ 嵐のような出会い、そして驚愕の歌声


ニーナさんと初めてお会いしたのは、ちょうど1年前の4月3日のことでした。

当時、万博のブルガリア・ナショナルデーに向けた準備が佳境を迎えていた時のことです。


通訳のヤンコさん、矢口さんと共に、ブルガリア中小企業庁のタコフ長官室を訪ねた私たちは、舞台監督との面談を申し出ました。

「今日は会えないと思う」という長官に対し、


矢口さんが「期限が迫っています。万博協会に報告しなければならないんです!」と食い下がると、長官は慌てて電話をかけ、こう言いました。

「5分で来させます」

数分後、勢いよくドアを開けて入ってきた女性。それこそが、ニーナ・ニコリーナさんでした。




後に知ったことですが、彼女はブルガリアで数々の音楽賞を受賞し、国家行事で国歌斉唱を務めるほどの国民的スターであり、女優。




5月18日、ブルガリアナショナルデーの式典あと、そんな彼女の歌声を初めて聴いた瞬間、私は自分の耳を疑いました。



天を突き抜けるような圧倒的な声量。
どこか懐かしく、胸を締め付けるような独特のメロディー。
まさに「魂の響き」という言葉がふさわしい、圧巻のパフォーマンスでした。






■ 1年ぶりの再会と「さくらさくら」


出会いからちょうど1年。先週の4月4日、仙台の地で再び彼女の歌声を聴く機会に恵まれました。



彼女たちが披露するのは「ブルガリアン・ボイス」。


かつて『明治ブルガリアヨーグルト』のCMでも流れていたあの牧歌的な合唱です。


実はこれ、プロのオペラ歌手ですら「お手上げ」と言うほど難易度が高い民族音楽なのです。




長調かと思えばふっと短調に切り替わり、もの悲しくはかなげな一方で、


大地を揺るがすような力強さが共存する。


そんな不思議な調べに、会場全体が息を呑みました。



そして公演の最後、サプライズが待っていました。


彼女たちが歌い出したのは、日本の「さくらさくら」。


ブルガリアン・ボイス特有の切ない響きが、散りゆく桜の情緒と見事に重なり、
目頭が熱くなるような感動に包まれました。




■ 国民的スターが私の手を引いて


終演後、ブルガリア民謡に合わせて観客全員で輪になって踊る場面がありました。


照れ屋な私がもじもじしていると、なんとニーナさん本人が私の元へ駆け寄り、手を握ってこう叫んだのです。

「カモン!!」

舞台に連れ出された私は、慣れないステップに四苦八苦。

すると隣で彼女が「ワン・トゥ・スリー」と、まるでコーチのように優しくステップを教えてくれました。



1年前の慌ただしい出会いを、彼女が覚えていたかはわかりません。


しかし、その温かな手と圧倒的なエネルギーに触れ、私は何とも言えない幸福感で満たされました。




■ おわりに


今回の来日は、ブルガリア文化省の国立文化基金により急遽決まったものでした。

準備に奔走した関係者の皆さんのご苦労もありましたが、仙台、東京、水戸での公演は大盛況だったと聞いています。


ニーナさんは、音楽を通じてブルガリアの心を世界に届け続けています。


彼女の歌声が、いつかヨーグルトと同じくらい、日本中の人々に愛される日が来ることを願ってやみません。



皆さんも、もしどこかで「ブルガリアン・ボイス」を耳にしたら、ぜひ足を止めてみてください。



そこには、遠い異国の、けれどどこか懐かしい「心の原風景」が広がっているはずです。



それでは、次回のメルマガでお会いしましょう。


【急遽来日】魂を震わせるニーナ・ニコリーナ さんの公式youtubeチヤンネルは以下の通りです。
是非、ニーナさんの歌声をチェックして下さい。


https://www.youtube.com/@NinaNikolinaOfficial



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