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メルマガお米炊飯研究所 配信No.66『ゆきひかりと米アレルギー』
「もっとお米のこと、知ってみませんか?」
五ツ星お米マイスター・Prof. 德永善也が
【德永善也のお米炊飯研究所】より、
「そうだったのか!」と思わずうなる
“お米のあれこれ” をお届けします。
今回は少し嬉しいご報告から。
私、徳永善也が代表を務める食品会社「有限会社みんなの食品」のレトルトカレー『みんなでごはんやさいカレー』が、農林水産省主催「FOOD SHIFTセレクション2025」で異例の2部門最優秀賞を受賞しました。
このレトルトカレーはアレルギー配慮食品として平成14年(2002)に販売を開始し、今も味やレシピを変えず23年間販売を続けている商品です。
今回のテーマは、「ゆきひかりと米アレルギー」
以下、「FOOD SHIFT セレクション2025 ※」にエントリーした際に書いた商品説明からの抜粋です。
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この商品は、消費者庁が表示の対象とするアレルギー食品28品目を一切使用せずに製造しています。食品添加物(指定添加物等)も不使用で、動物性タンパク質や動物性油脂も使用していません。使用している油はオリーブオイルのみなので、脂質控えめ・ノンコレステロール食品。主原料には確認できる北海道産の野菜を使用しています。さらに、動物性油脂を含まないため、緊急時には温めずにそのまま食べることも可能。
年齢や体質を問わず「食べる人を選ばない」レトルトカレーとして、多様な食のニーズに対応しているのです。
「みんなでごはん やさいカレー」は、食物アレルギーに悩む方々が、家族みんなで同じ食事を楽しめるように開発された食品です。
アレルギーや体調に合わせて、お好みの肉・魚介・野菜を加えてアレンジできる“おふくろの味”のカレー。
カロリーも控えめで、受験生の夜食や軽めの夕食にも最適です。さらに全国の保育園では、子どもも安心して食べられる災害備蓄用食品として採用されています。
幼児からご年配の方まで、世代を超えて一緒に食べられるレトルトカレーです。
消費者庁が指定するアレルギー食品28品目に不安をお持ちの方。乳幼児からご年配までの家庭内弱者(食品添加物・カロリー制限・アレルギーなどに関心のある方)。災害時の食品備蓄に関心のある方。
※FOOD SHIFTセレクションとは
「FOOD SHIFTセレクション」とは、農林水産省が推進する『ニッポンフードシフト』の一環として、
1.地産地消または国産農林水産物の消費拡大
2.みどりの食料システム戦略の推進
3.家庭備蓄の市場拡大
4.インバウンド消費拡大
という4つの視点のいずれかに則した優良な産品を全国から選定・発信する制度です。
選定された産品には『FOOD SHIFTセレクション認定マーク』の使用が認められます。
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「みんなでごはんやさいカレー」は、札幌で開業されていた長谷川クリニック 長谷川浩院長(※令和5年閉院)が発案し企画されました。そして、食品開発には応用栄養学食品研究所(代表 山口廣治氏、静岡県三島市)が試作を重ね、販売を当時は株式会社千野米穀店、その後、有限会社みんなの食品を起業し販売を引き継ぎました。
なぜ米屋が食品会社を?
その原点は「ゆきひかり」との出会いにありました。
この話は今から30年前、平成8年(1996)から始まった北海道および国の機関となる農業試験場の研究者、アレルギーや皮膚科の専門医、米屋らの有志が集まって始まった「北海道米ゆきひかりと米アレルギー」の共同研究に関わる話から始まるのですが、その前年、アレルギーのことなど一切知らない私が、平成7年(1995)に長谷川クリニックを訪問することから始まります。
たまたま法務局に用事があり立ち寄った札幌駅近くの北海道合同庁舎。書類作成に時間がかかることから外に出て、向かいのビルを見上げると「辻アレルギー食品」の看板。アレルギー食品とは何だろう?と興味が湧いてきて、ビルの3階にあったお店に立ち寄ってみました。
小さな店舗には調剤薬局が開設されアレルギー食品が販売されていました。
そしてそこで見たのが「北海道の品種、ゆきひかり」。
ゆきひかりは昭和59年(1984)に北海道で誕生した品種で、当時は北海道米のホープとして期待されていました。
それまでの北海道米は「やっかいどう米」「鳥またぎ米」「猫またぎ米」などと揶揄され、不味いお米の代名詞だったのです。
それが「ゆきひかり」が登場したことで、やっと北海道でも美味しいお米が作られるようになったと喜ばれたのです。
女性の店員さんがじっと米を見る私に突然「ゆきひかりはもう手に入らなくなるので困ってます」といいました。
もちろん彼女は私が米屋であることは知りません。
聞いてみると隣のアレルギー専門医が「ゆきひかり」をアレルギー患者さんに勧めているとの情報。
当時、私の知る限りどこにもそういった情報はなく、ゆきひかりの存在意義を知る由もありませんでした。
すぐに帰ってから仲間の米屋に相談したところ「ゆきひかり」を分けてくれるとの言葉。
今も親しくしているその仲間から「米百俵」ならぬ「ゆきひかり百俵」を譲り受けたのです。
それを持って「辻アレルギー食品」に向かい、お店の隣で開業する長谷川クリニックの先生をお伺いし、
「長谷川先生、私にゆきひかりとアレルギーについて教えてもらえませんか?」と尋ねました。
そしたら、返ってきた言葉。
「ボクは米屋の道楽に付き合うつもりはないんだよね〜」と。
道楽って……
実は前の年、平成6年の春「平成の米騒動」がおきて、店の経営はガタガタ。
当時はお客さんも半分に減ってしまい、どうしてよいものやら本当に悩んでいたのです。
なにか打開策はないものか、ともがいていた時だったので当時の長谷川先生の言葉はショックでした。
しかし、その後なんとか熱意が伝わり、北海道中央農業試験場の柳原研究員を紹介してもらうことになりました。
そのとき、まさに全国の農業試験場でも異例の、農業研究者が医療に関わる研究が始まろうとしていたのです。
そして、その研究はアレルギーのみならず、お米の血糖値上昇(GI値)や難消化性デンプンなど今でも話題となる研究の始まりとなりました。
次回は、この研究がどのように形になっていったのか、その続編をお話しします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
「みんなでごはんやさいカレー」には、23年間変わらぬ基本理念『大切なこと。みんなで食べること。』という想いが詰まっています。
ご興味のある方は、ぜひツクツクWEBショップでご覧ください。
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「みんなでごはんやさいカレー」
https://ec.tsuku2.jp/items/22215040321118
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