やんばるの森の中、
藍甕と向き合っていると、
時々ふと「これは禅と同じだ」
と感じることがある。

禅の世界では
“心を鎮め、ただ今を観る”ことを
大切にする。藍染もまったく同じだ。

温度、ph、微生物の機嫌。
ひとつでも焦ると、
美しい藍色は生まれない。
自分の心が乱れていれば、
藍もまた沈黙する。

だからこそ、深呼吸をして、
心を整え、藍の声に耳を澄ます。
すると、少しずつ藍が応えてくれる。

コントロールするのではなく、
ただ観察し、寄り添う。
それはまるで、自然や生命と
呼吸を合わせるような時間。

やんばるの森もまた、
禅の空間を感じさせてくれる。
鳥の声、風の音、草の香り――
そのすべてが、今この瞬間に
生きていることを教えてくれる。

藍と自然に身を委ねるほど、
自分という存在が静かに溶けていく。

琉球藍染め × やんばるの大自然 ≒ 禅ZEN
それは「無になる」ことではなく、
“すべてと一体になる”ということだと思う。

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