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「米の適正価格」とは?

こんばんは!ヒンナファームの山崎雄介です🌾

長沼町の小中学校は昨日が夏休み最終日。
夏のレジャーらしいことを何もできておらず、最終日くらいは何かしよう思い立ち、夕方からバーベキューと花火をしました。
快晴で風も弱く絶好の日和。グラデーションに染まる空を眺めながらのんびり肉を焼く時間は最高でした☺️
子どもたちも楽しんでいたようで良かったです。

明日からは田んぼの草取り!
引き続き援農ボランティア募集中です。参加者特典あります👌ご連絡お待ちしております😌

さて、今回のメルマガは前回の続きです。
こちら内容に一部誤りがありましたのでお詫びして訂正いたします。
農協から支払われる「概算金」には各種手数料が含まれていないというのは誤りで、概算金は全額農家に支払われます。
その後流通の見込みが立ち、「精算金」として追加払いが発生するときに各種手数料が引かれる仕組みです。

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◆「米の適正価格」とは?

突然ですがちょうど10年前、まだ会社に勤めていて体調不良と今後の人生に悩んでいた頃のこと。
いわゆる自然派界隈では大変有名な、岡山県の民宿のオーナーが主催するワークショップに単身参加したことがありました。
いくつかの選択肢の1つとして米農家の道を模索していた私は、そこで聞いたあるエピソードに衝撃を受けました。

オーナーが地元の米農家にこう尋ねたそうです。
「米1キロいくらで売ればやっていけるの?」
農家の答えはこうでした。
「少なくとも500円、できれば600円は欲しい」

当時の農協概算金は、産地・品種によりますが1俵・玄米60キロで概ね10,000円ほど。
1キロ166円です。
絶句しました。そりゃ米農家減るわと🤔

すでに充分な土地と機械と設備を持った既存農家が、平地で大規模集積化して徹底的にコストを下げて薄利多売してようやく成り立つかどうか。そんなことをできる農家がどれほど居るのか。
こんな収益性の低い市場に裸一貫で新規就農しようという人がいたらそりゃみんな止めますよね。何を考えているんでしょう😅

さて、前回のメルマガで書いた通り、今年の概算金はゆめぴりかが1俵30,000円、つまり1キロ500円になりました。
長い長い冬の時代を耐え忍び、どうにか米を作り続けてきた農家にとっては待望の春🙏
これにて一件落着✨めでたしめでたし・・・?

しかし考えてみてください。
岡山の農家が言っていたのは「10年前の物価水準で」1キロ500円です。

作物を育てるのに必要な肥料、農薬、ガソリン、電気、機械、その他諸々の資材・・・。
この10年間でどれほど値上がりしているか。50~70%くらい?もっとでしょうか。
生産原価だけでなく、輸送費や人件費など、あらゆるコストが段違いに上がっています。
そう考えれば、1キロ500円でも一件落着とは言い難いです。
価格が上がったのではなく、今まで酷すぎたのがようやくマシになったんです。

加えて特別栽培の場合は、慣行栽培より農薬コストは減るものの、特別な肥料・資材を使用したり、除草にかけるコスト(主に人件費)が余分にかかる上、一般的には収量も減ります。
コストが高くて量が少ないのだから当然価格は上がります。

食に対する考え方や生活水準は人それぞれですので、安い備蓄米や輸入米を買う選択肢だって当然あるでしょう。何なら米そのものを買わないとか。
ただ、日本の米農家が米を作り続けていける価格がどの程度なのか、それを買わないという選択がどういう未来に繋がるのか、ということは頭の片隅に置いてもらった方がいいんじゃないかな・・・と私は思います。

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以上、最後までお読み頂きありがとうございました。
明日も美味しく楽しい一日をお過ごしください!

HINNA FARM🌾
山崎雄介

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