しぜんとお米 HINNA FARM ヒンナファーム

ごあいさつ

●ごあいさつ

私たちは新規就農を志し、2018年に故郷北海道札幌市にほど近い長沼町に移住しました。
それまでは、神奈川県に住むごく普通のサラリーマン家庭。実家が農家というわけでも、本格的な農業経験があるわけでもありませんでした。
自動車メーカーの技術者だった夫が農業を志し始めた時、妻は「やりがいのある仕事と安定した生活をなぜ捨てるのか」と2年あまり猛反対。それと前後して夫は仕事のストレス等によりアトピー性皮膚炎が再発・悪化、皮膚は見るも無残な状態になり体調も最悪でした。話を聞いた人から「新規就農なんてそんな無謀なことはやめた方が良い」と忠告されることもたびたび。それでも、夫が希望を捨てることはなく、夢は実現に向けて着実に育っていきました。

楽に生きる道は他にいくらでもあったはずです。それでも何としてもやり遂げなければならない使命のようなものに突き動かされ、まるで見えない流れに乗せられているかのようにあらゆることが移住に向けて順調に進んでいきました。

移住に際して、神奈川県でせっかく手に入れたマイホームは残していくことになり、楽しい時間を過ごしてきた大好きな友人たちともお別れすることになりました。子供たちは転校・転園することに。それでも新たな土地でいよいよスタートするという期待と高揚感がありました。

しかし、実際に移住してからは決して平坦な道のりではありませんでした。
当然のことながら、私たちには先祖から代々受け継がれてきた広大な土地も、高価な大型機械も、潤沢な資金もありません。ネジの一本から少しずつ自分で揃えていかなくてはなりませんでした。農業スキルもノウハウも何もなかったので、研修期間中、就農する土地を探しながら自分たちの力不足に情けない思いをしたり、涙が出るほど悔しい経験を何度もしてきました。

それでも、町外から来た私たちを温かく受け入れてくれた地域の方々、研修先の皆様、地元や全国各地の友人たち、色々な形で応援してくれた親戚の方々の励ましやお心遣いのおかげで何とか乗り越えることが出来ました。移住から2年、多くの方々とのご縁や絆によって無事就農出来たことは、まさに奇跡だったと言えるでしょう。

おかげさまで夫の体調は改善し、子供たちもきれいな空気と美味しい農産物に囲まれすくすくと育っています。

神奈川県で東日本大震災を経験し、移住した年には北海道胆振東部地震とブラックアウト、更に現在コロナ禍を経験して、私達は自然と寄り添って生きていくという自分たちの決断が間違っていなかったことを確信しました。

これからは世界的に食糧事情がより厳しくなり、ますます混迷の時代に入っていくと言われています。国内を見ても、農業の将来に明るさを感じられる状況では決してありません。
そのような中で、私たちの強みを最大限に活かし、皆様とつながりながら、私たちにしか出来ないようなワクワクする農業に邁進していくのが使命だと感じています。

多くの方々との絆に支えられた私たちが、今度は農業を通して社会に貢献し皆様にご恩返しが出来るよう、人生をかけて取り組む所存です。

今後とも、私たちヒンナファームをどうぞよろしくお願いいたします。


●名前の由来
ヒンナとは、アイヌ語で “食べ物に感謝する”という意味です。

食べることは生きること。食べ物とはすなわち生命。
北海道の先住民・アイヌの人々は、食べ物を捧げてくれる生命と、それを育む自然への感謝を決して忘れませんでした。
食べることが何より好きな私たちが、北海道で人生をかけて農業を営む。
そのとき最も大切にしたい想い、そして自然と共生してきた先人アイヌへの敬意を込めて、ヒンナファームと名付けました。


【公式ホームページ】
https://www.hinnafarm.com/

【Instagram】
https://www.instagram.com/hinnafarm/

【Facebook】
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