德永善也のお米炊飯研究所

mail magazine backnumber

メールマガジン バックナンバー

メルマガお米炊飯研究所 配信No.40『美味しさの空間』

「もっとお米のこと、知ってみませんか?」

五ツ星お米マイスター・Prof. 德永善也が
【德永善也のお米炊飯研究所】より、
「そうだったのか!」と思わずうなる
“お米のあれこれ”をお届けします。

あれほど毎日のように報道されていた「備蓄米」。
最近はすっかり話題にのぼらなくなり、関心が他に移ってしまったようです。
その影響か、今では備蓄米が余りはじめている様子も見受けられます。

暑い時期のお米の保管は、品質の劣化が早まります。
古米はさらに古米化が進みやすくなるため、備蓄米をご購入された方は早めにお召し上がりください。
(※当社では備蓄米の販売は一切行っておりません)

さて、「お米炊飯研究所」ですから、今回は久々に炊飯の話を。
テーマはずばり——『美味しさの空間』です。

これは「炊飯器のサイズに対して、どのくらいの量を炊くのが美味しく仕上がるのか?」というお話です。

家電量販店などで見かける一般的なIH炊飯器は「5.5合炊き」が主流。
みなさんは普段、何合くらい炊いていますか?
2合(約300g)? 3合(約450g)?
家族が多ければ、5合(約750g)を目一杯炊くご家庭もあるかもしれません。

でも、実は美味しく炊けるのは「釜の7割程度」までが目安。
つまり、5.5合の炊飯器なら3合くらい、1升炊きなら7合くらいがベストなんです。

なぜかというと、炊飯器の加熱工程は単に「煮る」だけではありません。
煮る → 蒸す → 焼く → 蒸らす
という段階があり、中でも「焼く」という工程では「釜の中に余白=“美味しさの空間”」が必要です。

お米と水が100℃で沸騰し、米が水を吸ってふくらむ過程を経て、
水分が少なくなると、炊飯器内の温度は105℃〜110℃まで上昇します。
そのとき、釜の上部にしっかり空間があることで、高温の蒸気がごはん粒の余分な水分を飛ばし、ツヤと粒感が生まれるのです。

一方で、釜いっぱいに炊いてしまうと、上部の空間が足りず蒸気が循環しにくくなるため、ツヤが出ず、粒がぼやけた仕上がりになってしまうのです。

もちろん、家族の人数や生活スタイルによって、理想通りの量で炊けないこともあると思います。
でも、「釜の7割までが美味しさの目安」という知識を持っておくことで、炊き方の工夫にもつながります。

今日から、少し意識してみてくださいね。

お米を、もっと美味しく炊きましょう!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


〈お米についての質問を募集しております!〉
いただいた質問の中から德永がメルマガにて回答いたします

下記リンクから質問をお送りください
https://forms.gle/1Uu9J54qC7eCSfLb6

〈過去にお送りしたメールマガジンをバックナンバーとして公開しています〉
https://home.tsuku2.jp/merumaga_register_nologin.php?scd=&mlscd=0000214369&agt=

メールマガジン バックナンバー

過去にお送りしたメールマガジンをバックナンバーとして公開しています。

メルマガを購読する