德永善也のお米炊飯研究所

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メルマガお米炊飯研究所 配信No.29『お米の価格が暴落する!?』

「もっとお米のこと、知ってみませんか?」

五ツ星お米マイスター Prof. 德永善也が、
【德永善也のお米炊飯研究所】より、
「そうだったのか!」と思わずうなる
“お米のあれこれ”をお届けします。

今回のテーマは「お米の価格が暴落する!?」

5月12日、北海道庁で開催された「令和7年度(2025年度)北海道米食率向上戦略会議」に参加しました。
北海道内のホクレン、お米集荷団体、農協、消費者団体が一堂に会し、昨年度のお米に関する報告と、今年度の方針が議論されました。

「見えてきた価格暴落の兆し」

会議資料の中に、一つ見過ごせないデータがありました。
令和6年産のお米は、前年より18万トン多い679万トンが生産されましたが、流通経路に変化が見られます:
・従来の集荷業者(農協等)への出荷は31万トン減少
・新規参入やECサイト、ふるさと納税による直接販売が44万トン増加
・小売・外食業者の在庫は7万トン増加
・全体の在庫は19万トン増

さらに、政府の備蓄米放出は7月までに60万トン予定。
この数字を合計すると、今年の供給量は723万トン(推計)〜750万トン。昨年の消費量702万トンを大きく上回ります。

「お米が余りすぎるリスク」

供給が消費を上回る中、お米の価格はどうなるでしょうか?
価格の下落が避けられない状況ですが、ここで大切なのは「安いお米が消費者に届く」ことではありません。
生産者が適正価格で収入を得られなければ、米作りが成り立たなくなり、日本の主食が揺らぎます。

「消費者・流通関係者に求められる行動」

消費者の皆さんには、お米の価格が安いことだけを喜ぶのではなく、その背景にある農家の努力や、流通業者の支えに目を向けていただきたいと思います。
また、流通業者としては、ただ安価なお米を販売するだけでなく、持続可能な価格維持を目指すべきです。

「お米は日本の食文化を支える柱です」
価格が暴落し、流通が混乱すれば、お米生産者が離れていく。
そして、日本のお米文化が衰退してしまう可能性があります。
「安いお米」は一時の喜びですが、その先に何が待っているのか、今こそ皆さんに考えていただきたいのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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