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【book snack bar灯台】ありがとうの一言が相手の勇気になる
ぼくも煙草に火を点けた。
「サクマさん、ありがとう。サクマさんが言ってくれたこと、とても大切なことだと感じました。」
ママがサクマさんに聞いた。
「人が立ち止まったり、一歩を踏み出せなかったりするのは、能力がないからじゃなくて、単純に勇気がくじかれているからか。たしかに、他人から評価されたところで、勇気なんてでないわよね。人から評価されることが当たり前になってると、勇気がくじかれちゃうわよね。でも、どうしたら勇気づけってできるのかな?」
「さっきのページの続きにね、こうあるの。
人は、自分には価値があると思えたときにだけ、勇気を持てるって。
共同体、つまり他者に働きかけ、「わたしは誰かの役に立っている」と思えること。他者から「よい」と評価されるのではなく、自らの主観によって「わたしは他者に貢献できている」と思えること。そこではじめて、われわれは自らの価値を実感することができるのです。って。」
「人様のお役に立てているって自分の価値を感じられれば、勇気を持てるってことかぁ。なるほどなぁ。愚痴を吐くサラリーマンの方々も、うちの店でお酒を飲んで、カラオケを歌って、ちょっと元気になってくれたら、私はうれしいって思えるもんね。」
「ママ、ここを読んでみて。」
サクマさんが204ページを指さして、ママに本を渡した。
「ありがとう」と、感謝の言葉を伝える。あるいは「うれしい」と素直な喜びを伝える。「助かったよ」とお礼の言葉を伝える。これが横の関係に基づく勇気づけのアプローチです。
「かとちゃんは、いまわたしに「ありがとう」って言ってくれたじゃない。わたしはそれだけで、自分が今日ここにいられることにとても価値を感じられる。
きっとだけどね、かとちゃんが一緒に事業をしようって誘った同僚の人にも、ありがとうって伝えればよかったのよ。ぼくが命をかけて取り組んでいる事業の可能性を分かってくれて、ありがとう、うれしいって。」
「ねぇ、せっかくだからお花見しない?大岡川沿いの桜もちょうど見頃だし、このお酒を持って、夜桜見物なんてどうかしら?」
ママが冷蔵庫から4合瓶を取り出した。
「えっ!三千櫻の日本酒じゃないですか!」
「あら、かとちゃん知ってるの?」
「知ってるもなにも、北海道の酒蔵のお酒ですよ!岐阜から北海道の東川ってところに移転してきた酒蔵で、ぼくここのお酒大好きなんですよ!」
「この前かとちゃんにツクツク!!!を教えてもらったじゃない。これツクツク!!!で注文したのよ。」
「えっ、ツクツク!!!で三千櫻の日本酒買えるんですね!うわー、代理店やってるのに知らんかったぁ。ちょっとボトル見せてもらってもいいですか?」
瓶が良く冷えている。
「おっ、しかも酵母無添加の生原酒じゃないっすか!これ、普通の店じゃ置いてないやつですよ!えっ、これ、これから飲めるんですか!」
「そっ、みんなで桜見ながら飲みましょ。」
(続く)
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