德永善也のお米炊飯研究所

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メルマガお米炊飯研究所 配信No.21『お米の食味に“正解”はあるのか?』

「もっとお米のこと、知ってみませんか?」

五ツ星お米マイスター Prof. 德永善也が、
【德永善也のお米炊飯研究所】より、
「そうだったのか!」と思わずうなってしまう
“お米のあれこれ”をお届けします。

今回のテーマは「お米の食味に“正解”はあるのか?」

お客様からよくいただくご質問——

「粘りの強いお米は?」「甘みのあるお米は?」「硬めが好きなんですが、どれがよいですか?」
「おにぎりやお寿司に向いているお米は?」など、日々さまざまなご相談を受けます。

正直に言うと、なかなか一言ではお答えしにくいのです。

もちろん、品種ごとの傾向はあります。
たとえば、ゆめぴりかは柔らかく粘りが強い。
ななつぼしはほどよい粘りで、もちもち感は控えめ。
ふっくりんこは粒感がしっかりしていて弾力がある……。

でも、これは“適切と思われる水加減で炊いたごはん”を前提にした傾向です。

以前、6種類の品種を同じ水加減・炊飯器で炊いて、8名の方に食べ比べてもらいました。
横軸にあっさり〜もちもち、縦軸に柔らかい〜硬いという十字の軸で、ななつぼしを中心の基準にして感じたことを聞きました。

結果は驚くほどバラバラ。

同じごはんを食べているはずなのに、
ある人は「硬い」、ある人は「柔らかい」。「粘る」「粘らない」など、まったく評価が一致しません。

この体験から出た結論は——
「お米の食味に、絶対的な正解はない」ということです。

家庭によって炊飯の水加減もさまざまです。
多めの方、少なめの方、それぞれの“美味しい”があるのです。

私たちが「これは美味しいお米です」と伝えても、
その魅力がうまく伝わっていないかもしれないという不安もあります。

実のところ、米業界の人間同士でも「この水加減がベストだ!」という意見は割れます。

「美味しいと思う炊き方・水加減でいいんです」
…そう言ってしまえばそれまでですが、やっぱり大事なのは“伝え方”。

だからこそ、私たちはこれからも、炊飯やお米の魅力を丁寧に、わかりやすくお伝えしていきたいと思っています。

屁理屈のような話も多いかもしれませんが(笑)、
今後もこのメルマガにお付き合いいただけると嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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