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#18 佐藤進一の万能健康法 メトホルミンはじめました!

#18 佐藤進一の万能健康法 メトホルミンはじめました!

ヴィム・ホフ・メソッド認定インストラクターの佐藤進一です。

メトホルミンはじました!
冷やし中華はじめました! と同じようなノリです。



観察をする側であったデビット・シンクレア本人が、メトホルミンを飲んだり、運動をした結果、だいぶ若返ってきました。
https://youtu.be/oXq7trXF4aI?si=R5Ux3fR885p_6H8A

これを見て、自分でも試してみたくなり、メトホルミンはじめました!

750~2250㎎/dayが一般的な容量なので、500mg/dayは容量は少な目です。
10年続けたら、見た目にでるかな~?

玉石混交のダイエット法が現れては消えていきます。
「りんごダイエット」「低炭水化物・高たんぱくダイエット」などなど
ほとんどは食品産業が仕掛けたマーケティングキャンペーンなので、軽くなるのはお財布だけなのは必然です。
糖尿病学会が2012年に推奨していた低炭水化物ダイエット(短期間・2年間の穏やかな糖質制限130g/日以上)ですら現在では覆されて、
個人の病態に応じて行うようにとなっています。
ここで注目すべきは、糖尿病学会は2年間を短期間と考えているところです。
消費者の心理では2か月くらいで痩せようとしているので、糖尿病専門医の認識とはだいぶズレがあります。
多くのダイエッターが失敗してきた歴史を分析したところ、成功した減量・リバウンドしなかった減量のタイムスパンは2年間と統計学的に割り出されたので、
それより短い計画はそもそも失敗するか、リバウンドしやすいのです。

玉石混交のなかにいくつか本物が隠れていて、
認知行動療法に基づいた「記録ダイエット」や、ランニング・水泳・自転車など運動習慣をつけることは減量に繋がると考えています。
食品産業についていっても痩せません。スポーツ業界についていくべきでしょう。
ただしスポーツクラブやヨガ教室でも、プロテインバーを売っていたり、注意が必要です。

最近では「メトホルミンダイエット」というものが流行りだしています。
もちろんきっかけは“LIFESPAN 老いなき世界”の出版です。
この「メトホルミンダイエット」ですが、、、結論からいうと、メトホルミン単品ではほとんど痩せません。
科学的根拠は以下のとおり
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日本人の2型糖尿病患者を対象とした研究では、メトホルミンのみを投与したグループ(Monotherapy)では、54週(約1年)で-1.03±2.79 kgの体重減少を認めました。(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6224890) 
メトホルミン内服で年に1キロ程度体重減
例:女性で身長160センチ体重64キロ体脂肪率34%
  男性で身長170センチ体重72キロ体脂肪率25%
ここから1㎏痩せると、女性では少し痩せた感じがしますが、男性では本人も気づかない程度です。
ちなみに、この報告からは体重の変動は-4kg~+2kgまで幅があり、平均で-1㎏程度という事で、
ホーソン効果(注目されると頑張ってしまう)・プラセボ効果(飲んだら痩せると思い込んでいると痩せる)に飲み込まれてしまうレベルです。 
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というわけで減量が目的なら、GLP-1受容体作動薬が効果が確実です。ただし、2型糖尿病の治療目的でないと保険適応はありません。
減量が目的の場合は、自費診療のクリニックでリベルサス3mgで8000~10000円/月程度が相場のようです。

ーーーーーーーーーーーーーここからは私が自分の勉強のために調べたので読まなくても大丈夫です。 ーーーーーーーーーーーーー
中世ヨーロッパでは、重症の糖尿病患者さんの頻尿がフレンチライラック(ガレガ草)の摂取によって緩和されることが知られていました。
近代になってこのハーブに含まれるグアニジンが血糖降下作用を持つことが明らかとなりました。
https://www.196189.com/column/14_1.html
 
グアニジンはタンパクを変性させる副作用のため、1950年代にグアニジン環を2つ結合させた化合物が合成され、次いでメトホルミンなどのビグアナイド薬が開発されました。メトホルミンは1959年にフランスで糖尿病治療薬として承認され、日本では1961年に発売
ちなみに、最近ではグアニジノ基を多数結合させると人工分子を細胞内に取り込ませることが出来るため、抗がん剤の運搬役として期待されています。

1970年代にメトホルミンと類似した薬であるフェンホルミンに関して、乳酸アシドーシスという副作用による死亡例が多数報告されました。
1977年はフェンホルミンの販売が中止され、構造が似ているメトホルミンはとばっちりを受けて、最高投与量が1日1500 mgから750 mgに引き下げられてしまいました。メトホルミン受難の時代です。
 
1990年代からメトホルミンの有益性を示す論文が報告されるようになり、1998年には大規模臨床研究で、肥満を伴う2型糖尿病患者の予後を改善することが示されました。(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9742977) 
この論文がターニングポイントとなりメトホルミンは再評価され、欧米のガイドラインでは2型糖尿病治療薬の第一選択薬に返り咲きます。
また、日本でも2010年にメトホルミンの最大投与量が1日750 mgから2250 mgに引き上げられました。 

メトホルミンの多面的作用について 
1 メトホルミンは、主に肝臓での糖新生(糖質以外の物質からグルコースを生成すること)を抑制
2 血糖値を下げるホルモンであるインスリン働きを高め、筋肉や肝臓でのグルコースの取り込みが促進され、血糖値が低下 
3 メトホルミンには食欲低下やインスリン分泌を促進する作用があるGLP-1を増やす作用 → リベルサスと併用で減量が期待できます。
4 便中にブドウ糖を排泄させる作用
5 メトホルミンが腸内細菌に良い影響を与えることで血糖値を低下させる(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28770326)  

メトホルミンは効果もいろいろ、副作用もいろいろ 嘔気や下痢などの消化器症状から、希ながら乳酸アシドーシスという重篤なものもあります。
そんな訳で、いろいろなリスクをおかしてまで、やせ薬として使うのは賢明ではありませんが、アンチエイジングとしては試す価値がありそうです。

肥満症治療薬ウゴービ(BMI30以上68週間で約12.4%の体重減少)と ウゴービ様の火力は絶大です。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2032183 
https://www.nejm.jp/abstract/vol384.p989
例:160㎝77kgの女性が10kg痩せて67kgになる
  170㎝87kgの男性が11kg痩せて76kgになる
製薬会社ノボノルディスクの株価が爆上げし、2024年6月には株価最高値を記録しました。
ただ、その後ファイザーの追撃を受けて半落しているので、いまから株を買うのはやめましょう。
また激やせする代わりに薬を辞めると激リバウンドするので、やめられないサブスク状態に陥る可能性があります。

GLP-1受容体作動薬は肥満症治療薬というくらいですから、科学的に確実に痩せることが証明されている薬なので、
痩せるならGLP-1受容体作動薬 
注射薬ばかりですが、飲み方は難しいですが内服薬もあります。
https://youtu.be/NLg1qr1iOV4?si=iY3j4QyHXjvJX1q- 
14分53秒からリベルサスの飲み方などについて解説があります。

そこでリベルサス3㎎/dayの低用量で、食生活・運動習慣が定着したら、2年程度で薬から離脱する方法を試してもらっています。
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2023年1月に14日間の断食をやってから、頭を明晰になるのと、リバーフラッシュ後の体が軽い感じを味わうために、ほぼ毎月3日間の断食を行ってきました。
断食を教えて欲しいという方に指導してきましたが、断食前に食べ物をすべて捨てる作業ができない、2日目の壁を乗り越えられない場合が多く、
とくに準備が出来ているのに断食が遂行できない人のために、GLP-1受容体作動薬とメトホルミンを使った断食開始も断食明けも辛くない断食法を指導しています。

ホルミシス健康法もだんだんと手段が増えてきました。
私が始めた時系列で並べてみると
2016 インターバルトレーニング
2019 ヴィム・ホフ・メソッド
2023 断食
2024 ニードル化粧品
2024 シャクティマット

【佐藤進一の万能健康法サイト】

佐藤進一 Shinichi Sato official Wim Hof Method Instructor
https://www.wimhofmethod.com/instructors/shinichi-sports

【佐藤進一の万能健康法サイト】Kindle本ランキング1位を獲得した「ヴィム・ホフ・メソッド実践マニュアル」著者であり現役の整形外科医が、心身の健康と潜在能力開花をもたらす万能健康法をまとめていく。

ヴィム・ホフ・メソッド基本呼吸法
https://youtu.be/R3crTzM70R0?si=FNinB_qUeynSu7fR

おかげさまで27万回再生!

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