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メルマガお米炊飯研究所 配信No.19『お米はお近くのお店で』
「もっとお米のこと、知ってみませんか?」
五ツ星お米マイスター Prof. 德永善也が、
【德永善也のお米炊飯研究所】より、
「そうだったのか!」と思わずうなってしまう
“お米のあれこれ”をお届けします。
今回のテーマは「お米はお近くのお店で」
いま、米屋の経営が話題になっています。
先日、京都のある米店が「売る米がない」として閉店しました。
実際、私の仲間の米屋たちからも、「仕入れが難しく在庫が尽きそう」「売る米がない」といった声が届いています。
帝国データバンクの調査によれば、米屋の倒産件数は昨年より増加し、約半数が赤字経営に陥っているとの報告もあります。
1995年、阪神・淡路大震災。高速道路が横倒しになり、神戸の街は火に包まれました。6,000人を超える方々が命を落とし、行方不明になりました。
2011年には東日本大震災が発生。地震直後の映像をテレビで見て、本当に現実なのかと目を疑うほどの、深刻で悲惨な光景が広がっていました。
そうした非常時に、人々の気持ちを少しでも落ち着かせたのは、「おにぎり」でした。
たくさんのボランティアや有志の方々が届けた、温かいごはん。
それがどれほど多くの被災者の心を癒したことでしょうか。
米屋は、常にお米を在庫しています。
例えば、以前千野米穀店が試算したところ、店舗倉庫内のお米だけで、半径300mの地域住民に一週間分の米を提供できる量がありました。
普段は「美味しい・美味しくない」と話題にするお米も、災害時には一瞬で「地域の備蓄米」に変わります。
火と水さえあれば、玄米でも炊くことができます。
美味しいかどうかはともかく、洗わずに炊いて食べることも可能です。
また、米をゆすいだ水(とぎ汁)は油分を含んでおり、食器洗いにさえ使えます。
近所を見渡してみてください。
ラーメン屋さん、焼肉屋さん、美容室、自転車屋さん…そしてコンビニ。
そんな身近なお店たちが、災害時に「私たちはこれができます」と宣言してくれたら、心強いと思いませんか?
ラーメン屋さんにはプロパンガスがあります。
焼肉屋さんには炭があります。
美容室は髪を整えられ、自転車屋さんはパンクを直したり、自転車を貸し出せたりするかもしれません。
米屋は、米を供出できます。
ちなみに、当社の店舗前にはガス管が通っており、炊き出しの準備も整えています。
道路が寸断され、物資も米も届かないとき、最後に頼りになるのは「ご近所のお店」です。
「安いから」「便利だから」と遠くから買うことも、もちろん理解できます。
でも今一度、近くのお店を見直してみてください。
できれば、お店の人と仲良くなってみてください。
そんなお店がたくさんある地域なら、きっと安心して暮らせます。
そんな場所に、住みたいと思いませんか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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