mail magazine backnumber
メールマガジン バックナンバー
メルマガお米炊飯研究所 配信No.15『お米の浸漬=うるかす』
「もっとお米のことを知ってみませんか?」
五ツ星お米マイスターProf.の資格をもつ、私、德永善也が
「德永善也のお米炊飯研究所」と題し
「そうだったのか!」
というような、“お米のこと”をお届けします。
今回のテーマは「お米の浸漬=うるかす」
美味しいごはんを炊くためにとても大事なことなのですが、
いつもないがしろにされている「お米の浸漬(浸水ともいう)」
(※北海道弁では「うるかす」といいます。例:お米をうるかす)
いまのIH炊飯器はこの浸漬時間も含まれた炊飯時間になっています。
我が家のパナソニック炊飯器もスイッチを入れると「56分」という表示がでます。
実はこの56分には「前炊き」という機能が含まれていて、
お米を研いで水加減を行い、釜にセットしスイッチを入れますが、
このときに約20分ほど内釜の温度を50℃〜60℃くらいまで上げて、いわゆる「前炊き」を行っています。
「初めチョロチョロ、中パッパ、赤子泣いてもフタとるな」の、チョロチョロのところ。
これは内釜の温度を上げることで、加水された米に含まれる酵素が働く時間です。
アミラーゼ酵素や細胞壁分解酵素など。そして酵素が一番活躍する温度が40℃〜60℃の温度帯。
この約20分の前炊きが酵素活性を高め、デンプンを分解して甘みや旨みを出し、細胞壁分解酵素がより水を中心部まで届け、お米を柔らかくします。
そしてその後加熱され、ごはんが炊き上がります。
ガス釜や土鍋などはこういった機能はないことが多く、それでも洗米してすぐに加熱される方が多くいます。
これはもったいない。浸漬時間をないがしろにすることで、お米本来の味わいを感じるチャンスを逃しています。
お米の美味しさを醸し出す炊飯で「浸漬」は大変重要な作業です。
私がいつも行う美味しく炊くコツは、この56分の前にタイマーで「15分間」だけ水に漬ける時間をとります。
水に漬ける時間を30分確保するためです。
ついでにいうと、35℃くらいのぬるま湯で水加減して浸漬させます。
そう!ちょうど良い温度で酵素にもっと長く働いてもらうために!
お米をうるかす。お米を浸漬させる時間は「ごはんの甘みを出す時間」
ぜひ試してみてください。
と…このような話をすると、前の晩から研いでおくのはどうなんですか?という質問。
これはまた別の問題が発生しています。
この話はまた次回に。
〈お米についての質問を募集しております!〉
いただいた質問の中から徳永がメルマガにて回答いたします
下記リンクから質問をお送りください
https://forms.gle/1Uu9J54qC7eCSfLb6