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德永善也のお米炊飯研究所 メルマガ配信No.5『北海道の米が特A連続15年』
「もっとお米のことを知ってみませんか?」
五ツ星お米マイスターProf.の資格をもつ、私、德永善也が
「德永善也のお米炊飯研究所」と題し
「そうだったのか!」
というような、“お米のこと”をお届けします。
日本穀物検定協会※が昭和46年(1971)産米から毎年行われている「米の食味ランキング」。
54回目となる令和6年産ランキングが先日発表されました。
令和6年産は全国143産地品種のお米を、専門の食味評価エキスパートパネル20名が、基準米と試験対象米とを比較評価する方法で行っています。
この食味評価は食味官能試験と云われており、主に六つの相対評価が行われます。
先ずは外観(白さツヤツヤ感)、香り(炊き上がりの香り)、味(旨みや甘み)、粘り(もちもち感)、硬さ(食感や適度な歯ごたえ)、そして総合評価(全体的な味わい)によって評価され上位特AからB‘(Bダッシュ)までの五段階で評価されます。
基準米は公表されていませんが、噂によると「コシヒカリのブレンド米」と云われており、この基準米と試験対象米を比較して、特Aは「基準米よりも特に良好な食味と評価されたもの」、Aは「基準米より良好な食味と評価」、A’(Aダッシュ)は「基準米とほぼ同等」、Bは「基準米よりやや劣る」、B’(Bダッシュ)は「基準米より明らかに劣る食味」と評価されます。
※一般財団法人日本穀物検定協会 https://www.kokken.or.jp/test.html
そして、令和6年産ランキングで特筆すべきが、北海道産ななつぼしが2010年度から連続15年特A、北海道産ゆめぴりかは2011年から連続14年特Aを獲得しています。ちなみに、山形県産つや姫と佐賀県産さがびよりも特A連続15年。あの有名な魚沼産コシヒカリでさえも為し得なかった特A、4品種のうち2品種が北海道産という快挙です。
ゆめぴりかは2010年から本格的デビューとなっており、翌2011年からのエントリーで、初回より特Aを獲得しました。
「やっかいどう米、鳥またぎ米(猫またぎ米、とも)」と云われていた過去から、1980年(昭55)に北海道で始まる「優良米早期開発プロジェクト」を経て、1984年(昭59)には北海道米のホープと云われて登場した“ゆきひかり”、次に“きらら397”が1988年(昭63)に誕生して、北海道は一躍日本を代表する米産地へと変貌を遂げていきます。
北海道と研究者がイノベーションを起こし、生産者が良質な米の生産技術を獲得し、収穫後の調整と保管管理技術が進展し、良質なお米が全国に行き渡るようなった北海道のお米。
北海道のお米が世界を変えていくかもしれない。
そんな野望を抱きつつ私たちは感謝して毎日のお米を戴きたいと思います。
次号は少しだけ、ななつぼし、ゆめぴりかのお話を。