德永善也のお米炊飯研究所

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德永善也のお米炊飯研究所 メルマガ配信No.3『令和の米騒動#2』

「もっとお米のことを知ってみませんか?」
 
五ツ星お米マイスターの資格をもつ、私、德永善也が
「德永善也のお米炊飯研究所」と題し
「そうだったのか!」
というような、“お米のこと”をお届けします。

前回に引き続き、世間を取り巻いた「令和の米騒動」について、
その真相を業界の内側から見る私の視点からお伝えいたします。


令和6年8月21日の朝、「米はありますか?」という問い合わせが立て続けにあり、そのうち電話が鳴り止まなくなりました。
何のことやらさっぱりわからずにいると、お客様から「昨日夕方のTVニュースで、スーパーの棚から米が無くなった」という報道があって不安になって問い合わせをした、とのこと。

前号#1でお話ししたとおり、そもそも米の仕入がままならない状態が春から続いていたので、直感的に「これは大変なことになるぞ」と思い、すぐに社員スタッフに全員にLINEを使って現在の状態を伝えました。

以下、8月21日朝に全社員に向けて発した私のLINEです。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
販売スタッフへ
今日から世の中のお米の販売のステージが変わったようです。
当社はお米の在庫はありますが、ネット販売の白米は止めました。
店頭での大量購入にはご注意ください。
場合によっては出荷制限をいたします。
よろしくお願いいたします。
(原文まま)
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

それから1ヶ月間は想像もしていなかったようなことが続きました。
今でもそのときにお米をお売りできなかったお客様、来店されてもお米がなくてガッカリされてお帰りになったお客様の顔が目に浮かびます。
子どもがたくさんいるのに米を買うことができない、と嘆き憂う若いお母さんも来店されました。

米屋として社会的責任を果たせない力不足を痛切に感じながら、同時に米は日本人の主食であり社会的インフラであるとの思いも強くなりました。

どこでも誰でも自由にお米が販売されるようになり、私たちの商売はこの世に必要されていないんだ…と、ちょっといじけていた自分もいましたが、少しだけ…もしかしたら私たちは社会に必要とされる仕事なのかもしれない、と思った瞬間でもありました。

次号は、「どうして8月21日に?」という話題をお伝えします。

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