体のしくみ（細胞・全身）⑥
【細胞と経済】
(細胞の機能分化)

ご存じのように、人の体は

細胞でできています。

その数は60兆ともいわれていて、
途方もない数の細胞の塊です。

プランクトンの例を出すまでもなく、

細胞は1個だけでも生物として存在

できます。

もし60兆の細胞の働きが全く同じ

だったら、一緒にいる理由はないかも

しれません。

わざわざ膨大な数の細胞を集めて、

人という一つの集団にする理由は、

お互い助け合うことで長く生存

できるようになるからと考えられます。

60兆の細胞が役割を分担して、

それぞれの働きを専門的に担い、

体の働きの効率化を図っている

のです。

役割を分担し助け合って細胞が

生きている様子は、人間社会に

そっくりです。

ところで、それぞれの細胞は、

栄養や酸素を取り入れ、

二酸化炭素や老廃物を排出して、

その体を維持しています。

この様子を代謝といいます。

代謝は人の体全体としても
観察でき、私たちは呼吸をし、

食事をし、排せつしてすごしています。

この代謝の様子は経済に

例えることができます。

細胞の代謝はさしずめ「家計」

でしょうか。

体全体の代謝は国全体の経済と

みなせます。

家計がしっかりしていないと、
国全体は立ち行かないという

わけです。

病気となった細胞を

助けるために全身に薬を

ばらまくのは当面の治療として

当然ですが、長く健康にすごす

ためには細胞の代謝を良好に

保つことが不可欠です。

元気いっぱいだけど検査値に

悪いところがあるあなた、

普段の心がけが肝心だと

思いませんか？

人の体を見つめながら、

社会のあり方が見えてきました。

最後までお読み下さり

ありがとうございました。