年をとること（老化）④
【白髪は老化か】
(毛髪の色素)

「共白髪」という言葉が

あります。

そろって長寿を迎えた

夫婦に対する、一種、

尊敬の念を込めた言葉です。

ここでは､白髪は年を

重ねたことの象徴として

使われています。

こんな大げさなことを

いわなくても、年をとると

白髪が増えると誰もが信じて

います。

ところで、どうして白髪は

増えるのでしょうか。

それは、毛髪の色を決める

色素をつくる細胞が失われた

まま、髪がつくられ伸びて

しまうためです。

では、どうして色素をつくる

細胞が失われるのかというと、

実はよくわかっていません。

色素をつくることに関係する

遺伝子の存在はわかっています。

でも、その遺伝子がなぜ働かなく

なるのか、原因がわかっていない

からです。

それは、「老化のためだ」という
のが通常の理解ですが、そう簡単

ではありません。

たとえば、若白髪とか遺伝的に

生まれたときから白い髪の人も

います。

白色人種の赤ちゃんは生まれた

ときは髪が白く、その後しだいに

茶や金髪に着色してゆきます。

強い精神的ダメージのために

いっペんに白髪になることも

報告されています。

そう考えると、白髪は老化現象

であるとはいい切れません。

あえていえば、年を重ねると、

髪の毛の色素が抜けやすくなる

ということなのです。

白髪を老化の象徴と考えるのは

違うような気がします。

若々しく活動している人で

白髪の多い人もよくいます。

ロマンスグレーなんて言葉も

ありますよね。

最後までお読み下さり

ありがとうございました。