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感じるしくみ(感覚系)14
感じるしくみ(感覚系)14
【涙の役割】
(涙と精神安定)
人は感情の高ぶりによって
涙を流します。
とくに悲しくてシクシク
泣いたり、うれしくて
大泣きしたりするのは
人に特有の現象で、
動物では絶対見られません。
また、幼児期にうれし泣き
することがないことからも、
大脳発達により感情が
細やかになることと、
涙に一定の関係がある
ことをうかがわせます。
もともと涙は眼球を保護し、
とくに血管がない角膜に
栄養を供給するのが役割です。
もし角膜に血管があると、
目の前の世界が真っ赤に
見えてしまうでしょう。
そこで絶えず新鮮な涙が
必要になるので、まばたきする
たびに目尻の上側にある
涙腺から涙が出て、目頭に
ある涙点から吸収され、
鼻の中へ排水されています。
感情が高ぶると大量の涙が
出て、涙点からの排水が
追いつかなくなって、
涙が目からこぼれ落ちる。
これが流涙です。
人はなぜ涙を流すのか、
その理由について追究した
研究者がいました。
彼の説によると、感情の
高ぶりにより体にある種の
化学物質ができ、涙はこれを
体外に排出するために
起こるというのです。
ですから、どんなに悲しくても
ひとしきり泣きはらすと、
気持ちが落ち着くのはこのため
だというのです。
なるほどと思いました。
そういえばストレスを
感じたときに、悲しいドラマや
映画を見て、ひとしきり泣いて
スッキリしている人もいる
ようです。
悲しくても、うれしくても、
涙はガマンしないのが
体に良いようです。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。