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感じるしくみ(感覚系)11
感じるしくみ(感覚系)11
【手ブレ補正】
(前庭眼反射)
ホームビデオカメラは
今では家庭の必需品に
なりましたね。
学校の運動会や学芸会になると、
カメラの放列となって、それは
壮観なものです。
昔、ビデオカメラで
いろんなものを映して
いました。
しょせん素人ですので、
画面が安定せず見づらかった
ものです。
動きのある絵を撮ろうとして、
映しながらカメラを動かしたり
歩き回ったりしたからです。
みなさんも似たような経験が
おありではないかと思います。
よく考えると、人の目も、
昔のビデオカメラと同じような
状況にあります。
歩いたり、首を動かしたり、
目というカメラは位置が定まらず
不安定です。
でも、そんなときでも目で
見える映像がブレて見えにくいと
感じることはほとんど
ありませんね。
これは、目のちょうど後ろにある
中脳の働きによるものなのです。
眼球を動かす神経が出ている
中脳には、目に見える
映像情報や、耳の奥にあって
頭の動きをとらえる前庭からの
情報が集約されています。
人の目は、対象のものに焦点を
合わせると、それが映像の中心に
なるように眼球を動かして
調整します。
そのときに、体が動いたり頭が
動いたりしたときは、その動きに
合わせて眼球が動いてプレが
起きないようにしているのです。
これを前庭眼反射といいます。
このしくみのおかげで、
人は走ったり運動したり
している最中でも、正確に
ものを見ることができるのです。
最近のデジタルカメラには
手ブレ補正がついていますね。
つまり人の目には大昔から
手プレ補正が完備されていた
わけです。
人の体はつくづくすごいものだと
思います。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。