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感じるしくみ(感覚系)⑩
感じるしくみ(感覚系)⑩
【目が頼り】
(視覚)
地球上の動物にはさまざまな
優れた能力があります。
犬の嗅覚、猫のバランス感覚
ネズミのすばしっこさ、
馬の足の速さ、などなど。
では、人には優れた能力が
あるのでしょうか?
まあ、知能、言語、道具を
使うといったことが、
優れた能力といえるかも
しれませんが、身体の能力
そのものではありません。
体の働きとして、人が他の
動物に比べてとくに秀でて
いるのは、視力ぐらいでしょう。
たとえば、犬は人に比べると
近眼で、色も3色程度しか
識別できません。
ただ、動くものをとらえる
能力は高く、野生のときに
獲物を捕らえるために
備わったものと考えられます。
人は、動くものをとらえる
能力より、ものを注視し
見分ける能力に勝ります。
ものにピントを合わせて、
色を正確に識別できる
からです。
さらに、両方の目で同じものを
見ることができ、それにより
遠近感を正確につかむことが
できます。
牛や馬などは両目が大きく
離れているので、遠近感が
あまりないと考えられて
います。
人がものを正確に見ることが
できる能力は、人が道具を
つくり、使いこなすために
必要不可欠です。
道具を使えるようになった人は、
さらに知能が発達し、ついに
言語を獲得します。
文字を使いこなすことも、
近くのものを正確に見る
能力があってこそ可能に
なるのです。
力や運動能力で、他の動物に
比べてはるかに劣っていて、
飛べず、水中で生活できない
人が、地球上でこれだけ
繁栄した身体的な決め手は
視力なのです。
人は目が頼りの動物です。
目を大切にしましよう。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。