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感じるしくみ(感覚系)⑥
感じるしくみ(感覚系)⑥
【痛みはガマンしない】
(痛覚)
一昔前の学生はダメな人や
場の雰囲気を無視するような人を
「痛い人」と表現していました。
何か人への思いやりが
感じられず、私は好きな
表現ではありません。
「痛い」という言葉は、
文字通り人が苦痛を感じたことを
さすものです。
人は、体のさまざまな場所で
痛みを感じます。
打撲、ケガに始まって、
頭痛、筋肉痛、節々の痛み、
ノドの痛み、腹痛、胸痛など、
実にたくさんの痛みがあります。
でも、一口に痛みといいますが、
それぞれの痛みの様子は異なって
います。
たとえば、手などを切ったときに
感じる痛みと、運動しすぎた
ときに感じる筋肉痛とを比べると、
感じ方はずいぶんと違うものです。
さらに、これらの痛みと比べて、
おなかをこわしたときの腹痛は
全く違った感じですよね。
手を切ったときの痛みは
皮膚痛覚、筋肉痛は深部痛覚、
腹痛は内臓痛覚と呼ばれ、
痛みを感じるしくみが
異なっているからです。
ですから、筋肉痛で使う薬と
腹痛で使う薬は全く異なって
います。
でも、人はいずれも
「痛い」と表現しますね。
これらの痛みに共通なことは、
その場所に強い力がかかったり、
炎症が起こったりして壊れそうに
なったり、すでに壊れて
しまったりしたときに、
それを脳に知らせる「警告」
であるということです。
警告ですから、痛みは人を
不快にさせます。
痛みに無頓着では、体がドンドン
壊れてしまうのをそのままに
することになるからです。
また、痛みによる苦痛は、
人の心をひどく痛めつけます。
痛かったら、痛みを抑える
とともに、早く原因を
取り除いてしまいましょう。
痛みをガマンする必要はないの
です。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。