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温かみのしくみ(体温)⑨
温かみのしくみ(体温)⑨
【汗とだるさ】
(発汗とエネルギー消費)
暑いと汗をかきます。
かいた汗は皮膚の上で
蒸発して皮膚から熱を
奪うので、皮膚が冷えて
体温の上昇を抑えます。
つまり皮膚で水分の蒸発が
あれば体温を下げられるので、
目に見える汗粒にならなくても、
汗を分泌する汗腺から直接に
水分蒸発があればいいことに
なります。
これを不感蒸散といいます。
暑い日には見た目には汗を
かいてなくても、不感蒸散が
進んで、水分が体から失われます。
ところで、汗はどのように
つくられるかご存じですか?
汗のもとは血液です。
汗腺の細胞は血液から
水分を取り出して、汗を
つくり分泌します。
血液の水分には塩分が
溶けていますので、
汗の中にも多かれ少なかれ
塩分が含まれています。
だから汗はしょっぱいのです。
汗腺の細胞が汗をつくるためには、
エネルギーが必要です。
これが結構バ力にならない量で、
汗をたくさんかくとそれだけで
疲れてしまいます。
ちょうど、クーラーや冷蔵庫を
動かすのにたくさんの電気を
使うのに似ています。
だから、一日中気温が高い
夏の日は、体温調節のために
体の「クーラー」はつけっぱなし
になるので、とくに運動や仕事を
しなくてもすっかり疲れてしまい、
だるさを感じるのです。
これが夏バテの大きな原因です。
一方、冷房が効くと汗は
引きますが、それでも気温は
高いので不感蒸散は続き、
汗はかいていなくても
体力は消耗します。
冷房が効きすぎると、
今度は体を暖めるために
体が熱をつくるので、これも
体力を使います。
冷房は電気だけでなく体力も
消耗するのです。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。