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温かみのしくみ(体温)⑦
温かみのしくみ(体温)⑦
【発熱と汗】
(解熱剤の作用)
力ゼなどで体温が
上がることを発熱と
いいますね。
発熱は病原体の増殖を
抑える体の防御反応ですが、
あまり高い体温になったり、
発熱の期間が長くなったり
すると、体力を消耗して、
逆に体の抵抗力を弱める
ことになります。
そこで、解熱剤を使って
体温を下げる治療が必要に
なります。
発熱は、脳の体温調節中枢で、
病原体の作用でプロスタ
グランジンという物質が増え、
体温調節中枢が目標にしている
設定温度が上がるために
起きます。
力ゼ薬などに入っている解熱剤は
このプロスタグランジンを
減らす作用があるので、
服用すると設定温度が通常に
戻ります。
こうして、戻った設定温度に比べ
体温が高いことになるので、
体温調節中枢は体温を下げる
ようにと、皮膚の血管を広げて
熱を放出するとともに、発汗を
うながすのです。
たとえば、「カゼかな」と
思ってかぜ薬を飲んで、
一眠りするとビッショリと
汗をかいて、熱が冷めたという
経験がある人も多いと思います。
それはこういうしくみに
よるのです。
ただし解熱剤は、病原体を
退治したりはしません。
ですから、こうやって熱が
冷めて楽になっても、病気は
まだ治っていません。
熱が冷めても安静が必要
なのです。
それともう一つ。
「汗をかけばカゼが治る」
と信じている人が多い
ようですが、解熱剤などを
使わずに、ムリに布団など
かぶって汗を出しても
熱は冷めません。
汗をかくためにお酒をあおる
人もいますが、言語道断です。
むしろ汗をかくことで体力の
消耗が進みますので、体には
よくありません。
やはり、カゼはムりに暖めないで、
十分な休息をとるのがいちばん
なわけです。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。