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温かみのしくみ(体温)③
温かみのしくみ(体温)③
【体はなぜ温かい?】
(体熱産生と血流)
暑い日が続くと、周りの人の
体温が疎ましく感じたり、
自分の体温すらうっとうしく、
うらめしく思ったりしますね。
ところで、暑いときも、
寒いときも、私たちの体は
温かいわけですが、この温かさは
いったいどこから来るので
しょう。
人間の体温は、環境の変化に
かかわらず一定に保たれて
います。
体温を一定にするためには
熱源が必要です。
なぜなら、身体の周りの気温は、
ごくまれな場合を除いて体温より
低く、体は空気によって常に
冷やされているからです。
そこで、体が生じる熱、
つまり体熱が、体温維持のために
必要なのです。
私たちの体をつくる細胞は、
その生存のためにエネルギーを
消費しますが、その際に熱が
生じます。
これが体熱です。
大半は体の大部分を占める
筋肉によって生じます。
ですから、運動すると熱の
産生量は飛躍的に増える
わけです。
細胞から生じた体熱は、
周辺の血液を温めることに
なります。
温められた血液は、静脈を
通って心臓に集まります。
こうして心臓には熱が
集中するので、体の中で
いちばん高い温度を示します。
さて、高い温度の血液は、
今度は動脈を通じて全身に
分配されます。
その際、皮膚に流れた血液は、
空気で冷やされることになります。
こうして、体の中心と表面の間に
温度の差が生じるのです。
体の中心の温度を核心温度と
いいます。
もし、心臓が停止すると、
血液が熱を運ばなくなるので、
外気温に冷やされて体が冷たく
なるのです。
細胞がつくり、血液が運ぶ
温かさ。
生きている証しです。
最後までお読み下さり
ありがとうございました。